この画像に映っているのは、巨大な楕円銀河NGC 474です。NGC 474は、うお座の方向、約1億光年の距離にあります。ハワイ島、マウナケア山頂付近にある「すばる望遠鏡」の超広視野主焦点カメラ「Hyper Suprime-Cam(ハイパー・シュプリーム・カム、HSC)で撮影されました。
NGC 474は、天の川銀河(直径約10万光年)と比べて2倍以上も大きな銀河です。一般的な楕円銀河は、のっぺりとして構造が見られないものが多いのですが、NGC 474では、弧のような構造や、伸びた尾のような構造がいくつか見られます。それらの構造は、数億年前に矮小銀河と衝突・合体したことでできたと考えられています。
すばる望遠鏡は、ハワイ島のマウナケア山頂付近に設置されている、口径8.2mの巨大望遠鏡です。すばる望遠鏡は、1999年1月のファーストライト以来、2024年で25周年を迎えました。25周年を記念して、国立天文台は2024年4月から毎月2枚ずつ、すばる望遠鏡が撮影した天体画像を紹介しています。今回紹介した画像は、2025年1月2日に、すばる望遠鏡のウェブページで紹介されたものです。
(参考記事)
いくつもの殻のような構造をもつ巨大楕円銀河NGC 474をハッブルが撮影
殻や尾のような構造を持つ楕円銀河NGC 474 ダークエネルギーカメラで撮影
(参考)すばる望遠鏡25周年記念画像
Image Credit: 国立天文台; 画像提供: 田中賢幸
(参照)すばる望遠鏡