白石まるみ(C)週刊実話Web

出世作『スチュワーデス物語』(TBS系)に出演してから早くも41年を迎えた白石まるみ。前回は娘との写真集競演秘話を赤裸々に語ってくれたが、女優に歌手、タレントと多数の肩書を持つ彼女は現在、芸能人初の個性心理學講師としても全国を飛び回っている。

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そのパワフルさの源泉は何か。今回も彼女の仕事と私生活に迫ってみた。

――お笑い番組でも、たくさんのレジェンドと共演されていますね。

白石「18歳のときに『お笑いオンステージ』(NHK)という生放送番組にレギュラー出演させていただくのですが、司会の三波伸介さんはじめ東八郎さん、さらには『ムー一族』で共演の左とん平さん、由利徹さん、伊東四朗さんらにとても可愛がっていただき、間の取り方なども教わりました。そこには伴淳三郎さんもいて高校生の私はおいでおいでと手招きされて…。隣に座ると両手で私の手をさすりながら『若い子はいいねぇ』と言いながらお話されるんです」

――伴さんがどういう人なのかも知らずに?

白石「最初は有名な喜劇役者さんだなんて知らないから、『芸能界って、こういうのを我慢しなくてはいけないのかな』と。それ以上何があるわけじゃないのですが、対応に悩みました。そしたらとん平さんらが『まるみ、老い先短いんだから。お前に触ることで元気が出るんだよ、減るもんじゃないんだから』と言われて、ああそうかと。そういうスキンシップで距離感も縮まるし、周りも優しくなるんだなぁと学びました。それに、伴さんに触られた後はアラミスのとってもイイ香りがするんです。人生で最初に好きになった匂いなので、今でもそれを嗅ぐと伴さんを思い出します」

――その後、19歳で歌手デビュー。奇しくも「花の82年組」なんですね。同期が中森明菜、小泉今日子、堀ちえみ、松本伊代、早見優…と華々しい。

白石「年齢差もあったので、楽屋にいても私1人が浮いていた気がします。ドラマとは違い、ピリピリした世界でしたし…。1年で歌番組には出なくなるんです」

1月からは舞台『暴れん坊将軍』に出演

舞台『暴れん坊将軍』のチラシ

――その82年組と打ち解けたきっかけは?

白石「やはり『スチュワーデス物語』(83年〜)で主演の堀ちえみちゃんと共演したことが大きかったですね。ドラマは一緒に作り上げていくところが楽しいし、空き時間には訓練施設を模したセットの隅っこに座って、ちえみちゃんと恋バナをしていました。年上の私は、相談されることが多かったのですが…。その後も交流は続いて、同じ時期に子供を産んだこともあり、NHKの子供番組のコンサートに親子4人で行ったこともあります。『スチュワーデス〜』は今もどこかで再放送されている人気番組なので、当時の共演者で座談会をすることもたびたびあるんですよ」

――そして今は、舞台『暴れん坊将軍』(松平健芸能生活50周年記念公演=来年1月の福岡・博多座、3月の名古屋・御園座まで)で重要な役どころを演じられています。火消しの「め組」の女将さん役ですね。

白石「実は私、時代劇が大の苦手だったんです。着物を着る役はずっと避けてきたのですが、40年ほど前に明治座でやった舞台が思いのほか好評で、『期待の新人現る』みたいに書かれたこともあるんです。ところが直後にラジオのレギュラーが決まり、舞台の仕事を受けられなくなってしまいました。今回、『暴れん坊〜』で明治座に立たせていただいたのは約40年ぶり。新人のような気持ちでやらせていただいてます」

――松平健さんは遊び人だけど実は将軍吉宗という役。一昨年から第2次マツケンブームとも言われていますが、舞台の反響はどうですか?

白石「これがもう、すごいんです! 2部構成で、1部がお芝居で2部がコンサート風なんですが、10代20代の子がキャーキャー言って異様な盛り上がりを見せています。グッズは飛ぶように売れるし、まるでアイドルのライブみたい。健さんもキラッキラで、この人は一生スターなんだなぁと実感しています。2部では私たちも一緒に踊るのですが、健さんは4時間20分出ずっぱりなのも驚き。着物も重いし、歌って踊るんですから。こんな71歳いる!?って感じですよね」

――一緒に出ている白石さんもパワフルです。

白石「元気をいただいてる、と感じますね。お酒も控えるようにして、体調管理も万全にしています」

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今では全国に400人の教え子が…

――最後に、資格のお話の中に出てきた個性心理學の講師というのはどういうことをするのでしょう?

白石「元々、占いが大好きなんです。個性心理學は『生年月日が分かれば、その人の個性(性格と行動の傾向)と運気が分かる』という考え方で、人間の心理(サイコロジー)を12の動物キャラクター(アニマル)に当てはめて解説することから『アニマロジー』という本を出させていただきました。私はあるとき、その創始者である弦本將裕さんにお会いして薫陶を得るうちに『(あなたが)講師を育ててみないか』と言われたんです。今では全国に400人の教え子がいて、全国を飛び回っているんですよ」

――それはすごい。でも、そんな占い好きでも、ご自分が再婚する相手は娘さんに決めてもらったとか?

白石「当時はまだ個性心理學に出会っていませんでしたが、二股をかけられるなど、だめんずばかりを好きになってしまうんですね。とにかく男運が悪かったので、自分では選ばない方がいいのでは?と娘に最終判断を委ねました。候補のお相手と3人で旅行に行き、娘が質問状を片手に面接みたいなことをしてくれたんです。私は1人でお酒を飲むだけ。娘は当時、高校生でしたから、「もしもおばあちゃんと母親が喧嘩をしたらどっちにつくか?」など、質問は細部にわたっていたようです。1時間ほどして2人が号泣しながら戻ってきて『お母さん、この人と結婚していいよ』って。私のダメっぷりを知っているからこその娘の判断は大正解でした。来年で結婚17周年になりますが、今とても幸せです」

「週刊実話」1月9・16日号より一部内容を変更

白石まるみ(しらいし・まるみ)
1962年11月27日生まれ。今年は朗読公演『だめんずうぉ〜か〜2024』(11月)に出演、10年間続いた舞台『昭和歌謡コメディ』(江藤博利座長)にも出演した。著書『Animalogy〜人間の取扱説明書〜』は牧野出版より発売。公式ウェブサイトhttp://shiraishi03.web.fc2.com/