会食は手抜きをするな
政治家の動静を見ると、彼らは毎日のように会食している。重要な話を進める上で会食は大切なセッティングだ。「仕事は会食や飲酒なしにできる」と言う人の多くは、たいして重要な話をしていないだけだ。
仕事でもそれ以外でも会食にあって重要なことは「手を抜くな」に尽きる。大変だと思うかもしれないが、慣れの問題だ。
場所を設定する幹事になった場合は、使用する店に必ず一度は行っておけ。ネットの情報だけで選んだ店をいきなり使うと、残念な食事や場所であるケースが多々ある。
また、重要な会食の場合、事前にメニューを知り場所に慣れておくことが大事だし、有利な材料になることがある。一度訪ねておくと店側からの印象が良くなる点も見逃せない。
食事にあっては、個々の参加者がどのくらい飲んだり食べたりしていて、どういう気分と状態にあるかを常に把握することを習慣としよう。自分の飲食ペースを調整しつつ、飲み物の追加注文や、食事の取り分けなどで、気を利かせるといい。
そこまでするか? するのだ! 大丈夫だ。慣れると自然にできる。
なお、初めて訪れた店や紹介された店が気に入った場合は、間を置かずに(1カ月以内に)再訪して、「前回が美味しかったのでまた来た」と言うと、たいていは顔と名前を覚えてくれる。向こう1年間は有効だ。
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お酒は「ひとクラス上」を飲め
体質や好みで一人ひとりちがうが、体質的にお酒が飲めて、美味しいと思えて、悪い酔い方をしないなら、飲酒は楽しみとしても、対人関係の上でもプラスに働きうる。
お酒は、自分と同世代くらいの友人が飲んでいるものよりもひとクラス上のものを飲むことを意識するといい。サントリーのウイスキーだと、友人と日頃「角瓶」を飲んでいるなら、自分で飲む時には「白州」、「山崎」あたりを飲む要領だ。人間関係のクラスが上がる時への備えになる。
お酒に詳しくなるのもいい。一案として、ワインは基礎知識の範囲が広く詳しい人が多いので他人に任せて、ウイスキーに詳しくなる手がある。主な蒸留所の個性を覚えるとかなり楽しく語ることができる。ワインよりも基礎知識の範囲がひと桁小さい。
お酒は、あくまでも「美味しい」と思う範囲で飲むことが大事だ。酔うために飲むのは良くない。ヤケ酒は禁物だ。嫌なことがあった日は、むしろ飲まないくらいの心掛けで、お酒と大切に付き合うべきだ。
なお、世間は「飲酒による失敗」に対して、かつてよりも不寛容になっている。大いに気をつけよ。
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経済評論家の父から息子への手紙: お金と人生と幸せについて
山崎 元
2024/2/151,760円(税込)192ページISBN: 978-4054069756
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◎転職を【常に】意識する
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