危険を感じると甲羅の中に手足も頭も引っ込めてしまう亀だが、あの硬い甲羅はいったい何でできているのだろうか。

■亀の甲羅は何でできている?

Sirabee編集部が全国の10代〜60代の男女731名を対象に実施した調査では、全体で15.6%の人が「亀の甲羅が何でできているか知っている」と回答した。

なお男女別に見ると、男性19.8%、女性は11.5%という結果になっている。

関連記事:『NHK紅白』出場の米津玄師「1日の睡眠時間」に驚き… 一般人ではほぼ難しい

■亀の甲羅は二層構造で強度抜群

亀の甲羅の正体は肋骨だ。正確に言うと、肋骨と背骨がくっついて板状になった「骨甲板(こっこうばん)」を六角形の板状の角質甲板と呼ばれる甲板が覆う二層構造となっている。

一般的に甲羅というとイメージするのは角質甲板の部分であるが、その下にはさらに硬い骨甲板がある。角質甲板と骨甲板は構成も継ぎ目も違うため、一緒に割れてしまうこともなくかなりの強度を保っている。

関連記事:『NHK紅白』出場の米津玄師「1日の睡眠時間」に驚き… 一般人ではほぼ難しい

■亀の肩甲骨は肋骨の内側に

甲羅自体が亀特有の骨格構造だが、中でも特殊なのは肩甲骨の位置だ。通常、脊椎動物の肩甲骨は肋骨の外側についている。しかし、亀の肩甲骨は肋骨が変化してできた骨甲板の内側にあるのだ。

ワニやアルマジロなども硬い装甲に包まれているが、それらは骨ではなく皮骨(ひこつ)という皮膚から生じた骨質で、肩甲骨は他の脊椎動物同様に肋骨の外側についている。

関連記事:マツコの“お餅の食べ方”が目からウロコ… 醤油の代わりに「あるもの」をかける

■骨格のメカニズムはいまだ研究中

どうやら亀は脊椎動物の中で唯一、肩甲骨の内側に肋骨がある動物のようだ。人間やほかの動物のように肋骨が胸の方向に曲がらずまっすぐ伸びている代わりに肩甲骨が折れ曲がって内側に入っていく。

肩甲骨が肋骨の内側に入り込むことで完全に腕を肋骨である甲羅の中に引っ込めることができるのだから、甲羅という形状は種の保存をかけた亀たちの生き残り戦略の結果なのかもしれない。このメカニズムについてはまだ研究が重ねられているという。

(文/Sirabee 編集部・蒼羽 結

【調査概要】

方法:インターネットリサーチ

調査期間:2024年10月8日~2024年10月13日
対象:全国10代~60代男女731名 (有効回答数)