ダカール連覇目指すサインツ、初日は苦戦も「実にダカールらしいステージ1だった」

 フォードのカルロス・サインツは、ダカール・ラリー開幕ステージを理解するのに苦労したと認めた。

 サウジアラビアのビシャ周辺431kmを走るステージで、サインツは新車ラプターT1+がパンクに見舞われタイムロス。早々に後退を余儀なくされた。

 日曜日から、途中でチームのサポートを受けられない”48時間ステージ”が予定されている事もあって、他のドライバーたちが上位でフィニッシュするつもりがなかったことも、問題を複雑にしていた。

 48時間ステージでの出走順を下げて、道を切り開く先導役になることを避けるために、ダチアのナッサー・アル-アティヤは10分近くもステージ上でマシンを止めていたほどなのだ。

 ライバルたちと同様、サインツもゴールまでの残り80kmでわざとペースを落として順位を落とし、日曜日への望みをつないだ。

 最終的にサインツは7位でステージをフィニッシュしたが、制限速度超過による10秒加算のペナルティを受け、8位となった。総合首位はトヨタのセス・キンテロで、サインツは3分27秒遅れとなっている。

 サインツは、このステージのタフな性格と、ライバルの何人かがマラソンステージでより有利なスタート位置を確保したことを考えると、厳しい初日だったと認めた。

「とてもダカールらしい、純粋なダカールらしい、いろいろなことがあった第1ステージだった」とサインツはmotorsport.comを含む記者団に語った。

「このエリアは草木が多く、マシンはかなりダメージを受けている。何にもヒットせずにいるのは難しく、だからパンクしてしまった」

「あのタイムとペースなら、最終的にはもっと後ろのポジションを与えられると思っていた。でもそれを予想するのはとても難しい」

 サインツはダカールラリーのマラソンステージが後半から序盤に変更されたことで、よりよい戦略を立てることができたと説明した。

「少なくとも15番手からスタートしたかったが、戦略を適切に立てるのは簡単ではない。もしかしたら、今日はもっと遅れてしまうかもしれないと思っていたんだ」

 またサインツは、ステージ中にナビゲーションタブレッドを紛失してしまったという。そのため、ルートを見つけるために予備のデバイスに頼らざるを得なかった。

「センチネル(衝突を回避する安全機能)がなかったから、ステージはより複雑で、よりストレスの多いものになった」

「2台目のタブレットがあったけど、センチネルはそのタブレットに接続されていなかった。その後、パンクにも見舞われた。僕達はどれだけロスしたか分からなかったんだ」