大相撲初場所が1月12日に東京・両国国技館で初日を迎える。ここにきて、相撲人気は右肩上がりだ。24年は6場所全90日間の入場券が28年ぶりに完売。地方巡業も大盛況だった。
「年末には5年ぶりとなる沖縄巡業が行われたのですが、これがなんと1万人も動員したのです」(相撲記者)
初場所は大関琴櫻と豊昇龍のダブル綱取りが最大の注目になるが、相撲人気を支えている1人に40歳の玉鷲がいる。初場所番付は東前頭10枚目、昭和以降では6人目となる40歳関取だ。
「また三役に戻りたい」という気持ちが玉鷲のモチベーションになっている。
「力士は今も昔も短命です。令和の時代になっても力士の平均引退年齢は30歳前後と変わらない。玉鷲関のように40歳で関取を張るのは、とてつもないことです」(夕刊紙記者)
今年48勝を挙げれば幕内勝利数が701勝となり歴代10位。あのガチンコ横綱・貴乃花の記録と並ぶ。初土俵から20年間“無休”で連続出場を続けている玉鷲にとって、目に見える記録の一つだ。
大負けや怪我をしたら即引退という土俵際にいるのは確かだが、師匠の片男波親方(元関脇玉春日)は「悪いことは全く考えていない、よく言えばプラス思考ですが(笑)」と明るい。
玉鷲本人は長持ちの秘訣を「ストレスを溜めないことと食事」と明かす。食べたいものばかりではなく、体が欲しがっている物を食べるようにしているそうだ。これは我々にも参考になりそうだ。
(小田龍司)