CES 2025 Unveild会場から見るテックプロダクトトレンド Vol.02 [CES2025]

スマートグラス

毎年CES Unveiledでスマートグラスを試してきた。過去には網膜投影の日本のスタートアップQDレーザーや、昨年はXREALのスマートグラスを試してメガネデバイスから情報を受け取る体験を楽しんだ。

個人的にもRay-Ban Metaを米国滞在中に楽しんでいる。そのような様々なスマートグラスを体験している私が注目したのは、大混雑になっていた「Halliday」プロダクトである。このプロダクトは、網膜投影でAIエージェントが稼働し、ナビやプレゼンのシナリオなどを投影してくれる(チート・シート機能と呼ぶらしい)ものなのだが、何がすごいかというと「軽さ」である。フレームに組み込まれた5mm程のプロジェクターがついているだけなので、ほぼ普通のメガネと重さが変わらない。35gだ。Ray-Ban Metaと比べても軽い。ただし、今後Kickstarterを行うということで、まだまだ市場に出ているものではないので、そこは留意すべきところだがそれでも軽い。


他にもAIエージェントのマーケットプレイスも有するスマートグラス「loomos」も展示していた。これは自分の好みのAIエージェントをスマホ側で追加していくことによりスマートグラスの機能をカスタマイズできるものらしい。



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味覚系の進化

キリンと味の素が大きく存在を示していた。これは嬉しいニュースである。

まずキリンであるが、電気味覚技術で塩味を抑えることができるスマート減塩スプーン「エレキソルト」を開発者である明治大学の総合数理学部 先端メディアサイエンス学科 宮下芳明教授が実際にブースに立って説明してくれたことには感動した。

このプロダクトは今年CES 2025イノベーションアワードを2つ受賞している。塩味を1.5倍に拡大することができるので成人病予防に効果がある。

今回初めて実際に触ってみたのだが、非常に軽い。普段使いでも使える。価格も2万円程。一緒にUnveiledを回っていた米国シリコンバレーのデザイン会社「btrax」のブランドン社長が「米国では成人病が深刻な社会問題である」とおっしゃっていたが、そのような病気に悩む人々に受け入れられるからだろう、ブースは常に満員御礼だった。


そして、味の素はゆかいなロボットを作るユカイ工学との共同開発プロダクトの骨伝導で薄味でも塩味を感じられる製品を紹介していた。正しくは、味の素のブースというよりもユカイ工学のブースでの出展ではあったが、毎年ユカイ工学のブースを楽しみにするメディアやインフルエンサーが多い中、味の素との共同開発プロダクトは良いプレゼンスを示していた。