画像はAIで生成したイメージ

男女ともに平均寿命が延びて、60歳は「第2の人生のスタート地点」と言われるようになった。

それに伴い老後を一緒に歩んでいけるパートナーを、探し求める人が増えている。

シニア世代でも婚活の方法次第で、素敵な相手と出会うことが十分可能なのだ。

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最近は50代、60代の再婚者が増えているが、この年代になると普段生活している中で結婚相手に出会えるチャンスはそう多くない。

そこで、結婚相談所や婚活アプリなどに登録して、積極的に相手探しをしていくことになる。

バツイチ独身のSさん(65)はラッキィ池田によく似た容姿だが、4年前に婚活アプリを使い始めたことで人生が変わった。

きっかけは若手社員の何気ない一言だったという。

「当時、私は嘱託社員として会社勤めしていましたが、コロナ禍でリモートワークになり、業務も簡単で時間を持て余していました。そんなとき若手社員とメールする機会があって、婚活アプリの話題になったんです。その若手社員がパートナーをゲットしたと聞いて、私も婚活アプリに登録しました」

婚活アプリは若者が利用している印象だが、Sさんのようなシニア世代の利用者も4000人以上いるという。

Sさんはさっそく何人かの女性とメッセージのやり取りをして、最終的に50代前半で自営業の独身女性と付き合うことになった。

「体を動かすことが好きという共通点があり、また、お互いに映画が好きで意気投合し、一気に仲良くなりました。2人で映画を鑑賞したり、ゴルフの練習場に行ったりしています。まだ男女の関係までにはなっていませんが、年齢を重ねたせいか、若い頃のように血気盛んでもありません。今はこのくらいの距離間で、徐々に親密になれたらいいなと思っています」

本気のお見合いパーティーがきっかけで…

一方で、真剣に結婚相手を探している人も少なくないという。

お見合いパーティーは敷居が高そうに思えるが、実は調べてみると、シニア世代向けのお見合いパーティーは意外に多く、参加費も3000円から5000円程度と懐にも優しい。

「一度にたくさんの女性と会話できるのがいいですね。ずっと女性と縁のない人生だったので、もしパーティーに参加していなかったら、高確率で今も独身だったかもしれません(笑)」

そう語るのは、俳優の佐野史郎に似たTさん(64)。60歳のときに参加したシニア向けのお見合いパーティーで、4歳年下の奥さんと知り合った。

カップル成立後に本格的な交際をスタートさせ、その1年半後にゴールイン(入籍)したという。

「孤独な老後に恐怖を感じて、50代前半からさまざまなお見合いパーティーに参加しました。でも、なかなか気の合う女性とカップルになることができず、成立しても2~3回のデートで終わってしまうんです。ただ、諦めずに参加していれば、いつかチャンスが巡ってくると前向きに考えていました。今から思えば、途中で諦めなくて本当によかったです」

お見合いパーティーは参加者の本気度が総じて高いが、Tさんの場合は60歳まで未婚だったことで、逆に警戒心を持たれてしまった。

そのため、うまくいかなかったという。

参加女性から「何か問題があるから独身なのでは?」と勘繰られてしまったようだ。

「下の世代と比べると、私たちの世代は結婚していない人のほうが少ないですからね。でも、そのおかげで“運命の人”と出会えることができましたから。2人暮らしだと楽しいし、経済的にも余裕が出てきます」

60歳を超えたとしても、まだ結婚を諦めるのは早い。積極的にお見合いパーティーに参加してみようではないか。

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趣味のサークルや教室が出会いの場に

また、今も根強い人気を誇っているのが、シニア世代の“出会いの定番”とも呼ばれてきた趣味のサークルや習い事だ。

共通の趣味を持つ高年者同士が打ち解けて、そこから交際に発展するケースも、まだ健在なのである。

還暦になってからハイキングに目覚めたBさん(62)は、複数の友人に誘われて地元のサークルに参加した。

そこで、のちに人生のパートナーになる5歳年下の女性と出会ったという。

「印象に残っているのは、初めて2人だけでハイキングに行ったときのこと。私が途中で足をくじいてしまって、なんとか下山したんですが、そのあと無理がたたって症状が悪化してしまい、近くの病院へ行きました。そんな私に彼女は付き添ってくれて、自宅に戻ってからも『心配だから』と、一晩中ずっとそばにいてくれたんです。そのときに『もう、この人しかいない!』と思いましたね」

ちなみに、趣味のサークルや教室の中には独身者の割合が高いところも多く、おのずと出会いの場になりやすい。

Bさんのように急接近して、結婚まで発展するケースもあるという。

世は「シニア婚活」が花盛りで、2025年もこの傾向は続くと思われる。

出会いのチャンスは、以前からは考えられないほど広がっているのだ。

『検証 2025年の大予言』(小社刊)より