IWGP世界ヘビー級王者・ザック・セイバーJr.が7日、東京・中野坂上の新日本事務所で会見。2・11大阪大会で後藤洋央紀との5度目の防衛戦が決まり、敬意を表しつつ荒武者の挑戦を歓迎する一方で、「若手が越えていくべき壁になりたい」とその先を見据えた。
IWGP世界王者として2025年を迎えたザックは1・4東京ドーム大会で海野翔太を破って3度目の防衛を果たし、翌1・5ドーム大会ではAEWのリコシェを退けてV4に成功。ドーム2連戦を連勝で飾り、頂点の座を守り抜いた。
2024年はG1制覇、IWGP世界ヘビー初戴冠と大躍進を遂げた。その原動力となったのが東京ドームのメインイベント登場。しかも連勝でそれを成し遂げ、「いい年始になったと思うし、自分自身がチャンピオンとしてまだまだ成長していける余白があるということも感じられた」と手応えを得た。
もちろんザックにとってはそれも通過点。「まだまだやることはたくさんあるし、努力をしなきゃいけないと思っている。チャンピオンを維持し、できる限りこのベルトを賭けた闘いがたくさんできれば」とこれからも続く過酷な防衛ロードを見据え、「このタイトルはもちろん日本国内で防衛を続けるというのが何よりも最重要になると思いますが、グローバルステージでも闘うことというのが自分自身にとっても、新日本プロレスの新時代というものが幕開けするという意味でも重要」と世界各国での防衛戦を描いた。
V5戦は2・11大阪大会。後藤との防衛戦が正式に決まった。後藤は1・4ドーム大会におけるニュージャパンランボーを制して挑戦権を獲得。頂点ベルト挑戦はちょうど9年前の2016年2・11大阪大会で第63代IWGPヘビー級王者オカダ・カズチカに挑んで以来となる。「彼は去年『まだまだキャリアを終えるには早すぎるな』とみんなに思わせる強さを見せ、それを証明してみせた」と荒武者を評したザックは「彼は対戦相手として不足はない」と言い切った。
ザックは後藤とのタイトルマッチを「ニュージャパン・スタイルの新旧対決という位置づけになるかもしれない」と定めた。「彼こそが今の新日本のスタイルを作ってきた立役者の1人」と後藤を認めるからこそだが、自身が今現在の新日本のトップ。「俺のスタイルはここまで進化してきたし、この対戦でそういったスタイルを見せられたら」と自負しつつ誓ったザックは「もちろん負けませんし、年上に負けるわけにもいきません。俺は若手が越えていくべき壁になりたい」とキッパリ。荒武者突破の先に新世代勢と新日本の未来を創る戦いを見据えた。