大坂の元コーチと25年シーズンを始動したシフィオンテク。「ワクワクしている」と新タッグへの期待を語る<SMASH>

 女子テニス世界ランク2位のイガ・シフィオンテク(ポーランド)が海外メディア『Tennis Insider Club』のインタビューに登場。その中で2024年シーズン終盤に新コーチとして名指導者のウィム・フィセッテ氏(ベルギー)を自身のチームに招聘したことに触れ、今後に向けての期待を語った。

 昨年10月初めにドーピング違反による約1カ月の出場停止処分が解除された23歳のシフィオンテクは、直後に5度の四大大会優勝やパリ五輪銅メダルなど自身に多くの栄冠をもたらしたトーマス・ビクトロフスキー氏(ポーランド/43歳)とのコーチ契約を解消。同時に大坂なおみ(元1位/現50位)やシモナ・ハレップ(ルーマニア/元1位/現874位)ら名だたるトッププレーヤーを指導した経験を持つフィセッテ氏と新タッグを結成した。

 元々「コーチを変える予定はなかった」というシフィオンテクだが、「お互いの思いを尊重する」形で、21年から約3年間を共に過ごしたビクトロフスキー氏と別々の道を歩むことを決断したそうだ。続けてフィセッテ氏を招聘した経緯を簡潔に説明し、現在の心境を明かした。

「コーチを変更せざるを得ない状況になって、今はウィムと一緒に仕事をしている。(個人的には)ワクワクしているわ。ここから自分のテニスがどう進化していくかを見ていく必要がある」
  まだ20代前半にして数々の輝かしい功績を手中に収めているシフィオンテクにとって、「新しいことを学ぶのは簡単ではない」ものの、実績豊富なフィセッテ氏と一緒に仕事ができることには大きな喜びを感じている様子だ。ただし「現状を大きく変える必要はない」とも考えているようで、現時点では“継続性”と“進化”のバランスを取ることが最優先事項だと強調する。

「私はオープンマインド(柔軟性や寛容な心を持つこと)を保とうと努めてはいるけど、何かを大きく変えようとはしていないし、その必要もない。私たちが今取り組んでいることは全て以前から取り入れたかったもので、少しアプローチが違うだけ。何がうまくいくか、いかないかはまだわからない。(これから)積み重ねていくプロセスを信じるだけだと思う」

 なおシフィオンテクは先週新シーズン初戦として出場した男女混合の国別対抗戦「ユナイテッドカップ」(24年12月27日~1月5日/オーストラリア・パース、シドニー/ハードコート)の女子シングルスで計4勝を挙げ、2年連続となる母国の準優勝に貢献。次戦は間もなく開幕する四大大会「全豪オープン」(1月12日~26日/オーストラリア・メルボルン/ハード)に出場する予定だ。

文●中村光佑

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