4・27両国大会『LUCHA FIESTA ESPECIAL』の開催発表会見が7日、東京・両国ビューホテルで行われ、ハヤブサの復活が決まった。
『LUCHA FIETSTA』は昨年2月、6月に新木場1stRINGで開催。今年も3月1日に新木場大会が決まっている。その拡大版として4月両国大会の開催が決まった。
主催は株式会社メキシコ観光。日本とメキシコを結ぶ旅行会社で、日本法人が創立45周年を迎え、その記念事業として開催に至った。同社の半澤社長が「プロレスが好きな方、だけどルチャリブレをまだそんなに見たことがない方、プロレスはそんなに見たことがないけど、メキシコに興味のある方、様々な目的でこの大会に興味を持っていただける方がいらっしゃると思います。ルチャリブレだけでなく、メキシカンフードのタコスを楽しんでいただいたり、死者の日のメイクの体験をしていただけるブースをご用意いたします」と話したように、メキシコ文化に触れる機会とするのがコンセプトとなる。
メインは日本代表と世界代表が激突する6対6マッチ「グラン・プレミオ」。メキシコ式イリミネーションマッチで、CMLLでは毎年『Grandprx(グランプリックス)』と題した大会が行われ、世界中から選りすぐりのメンバーが参加。同規模のものを日本でも開催されることになった。
この日の会見で世界代表のメンバーが発表され、アメリカAEWのウィロー・ナイチンゲールを筆頭にメキシコ代表4名、コスタリカ代表1名の計6名の来日が決まった。日本代表は後日発表となるが、JTOの柳川澄樺が名乗り。柳川は昨年2月、メキシコ観光王者となり、その特典として昨年11月にメキシコ遠征を果たした。この日、半澤社長にベルトを返還すると、「日本人の参戦選手はまだ決まっていないんですよね。私はメキシコで、3週間で10試合してきたんですよ。誰よりも経験を積んできて、いま日本人選手でこのメンバーにふさわしいと思っています。なので、ぜひ自分もメンバーに入れてください」とアピールした。
そしてハヤブサが復活を果たす。ハヤブサはFMWでデビューした故・江崎英治さんが変身した伝説のマスクマンで、FMWのエースとして活躍した。国内初登場となった1994年4月の第1回SUPER J-CUPにおける獣神サンダー・ライガー戦でみせた空中殺法の数々は語り草となっている。その時と同じ両国の舞台でハヤブサが再びリングに立つことになった。
主催者側が「ハヤブサさんの原点であるこの地に華麗に舞う姿を見てみたい」と要望し、ZERO1にオファー。会見に出席した工藤めぐみGMは「実は私もこの『SUPER J-CUP』、会場で試合を見ておりました。(メキシコ遠征から)凱旋したハヤブサ選手の姿を見て、本当に感銘を受けて、ここからハヤブサ選手の伝説が始まったんじゃないかと思っています。今でも鮮明にトペ・コンヒーロのシーンが頭に残っています」と約30年前を回想。「今回、このお話をいただきまして、なんとか私ももう一度、ハヤブサ選手の華麗な姿を見てみたいなという気持ちが高まった」と話した。
「ただ、やはりハヤブサ選手というのは皆さんもご存じの通り、唯一無二の選手であり、伝説のレスラーです。簡単にこのハヤブサ選手の復活というものを成立させていいのか」と考えたという工藤GMだが、「もしここにハヤブサ選手がいて、私がこの相談をしたらきっと、ハヤブサ選手は、ハヤブサという一つのレスラーを自分の中でとどめることなく、多くの人にハヤブサというものを広めてほしいと願ったと思います。きっとハヤブサ選手、江崎君はそう言ったと思います」と判断した。
伝説と化したハヤブサを復活させるとなれば、そのハードルはおのずと高くなる。「プロレスラーとして、ハヤブサ選手を今までずっと応援してきてくださった方も、ハヤブサという選手を生で、動いている姿を見たことがないファンの方にも、多くの方にこのハヤブサ選手というものをお披露目したい」と話した工藤GMは「今回、いろんな方の意見を参考にしながら、ハヤブサ選手を最大限にこの両国で花を咲かせてみたい」と誓った。
対戦相手はかつてFMWでハヤブサと名勝負を繰り広げた田中に決まった。「この企画が上がった時に、僕から『ハヤブサさんが復活するなら、僕にやらせてください』と言いました」と立候補した田中にとってハヤブサは2年先輩。「先輩ヅラをしないというか尊敬できる先輩だったし、リング上であればハヤブサになって、すごくカッコいいし、新生FMWになってハヤブサと田中将斗の2大エースって言われましたけど、一度も試合でも勝ったことないし、存在とかプロレスラーとしても越えれる存在ではなかった」と今なお一目を置いている。
「正体が江崎さんでないのはわかっていますけど、カッコよくて強いハヤブサが両国のリングに戻ってくるのであれば、僕はすごく楽しみだし、FMWにいた選手、ハヤブサさんを知っているファンのみんな、ぜひ両国に来てほしい」。そう呼びかけた田中は「カリスマ的なものというのは僕ら選手が思う以上にファンの思い入れは強いと思うんですけど、やるとなるんであればハヤブサには期待しかないし、僕だったらハヤブサを生かせると思うし、そのうえで倒せると思う」と初のハヤブサ超えを誓った。
気になるのは復活・ハヤブサの今後。工藤GMは「私が思うには、ハヤブサ選手というものをFMW時代だけにとどめておくのではなくて、この素晴らしさを多くの人につないでいくのが私の役目」と話した。となれば継続が期待されるところで、「まずは両国、田中将斗戦。こちらを注目していただいてからだと思います」と前置きした工藤GMは「これで素晴らしい試合を見せてくれるとは思いますので、私は日本だけじゃなくて海外にも、ハヤブサ選手というものをもっと広げていきたいと思いますし、それがハヤブサ選手を忘れないためにも、残していくためにも必要なものだと思っています」との意向を示した。
☆4/27(日)東京・両国国技館『LUCHA FIETSTA ESPECIAL』12:00開場、14:00開始
▼ハヤブサ復活!
ハヤブサ
(1/60)
田中将斗
▼グラン・プレミオ(メキシコ式イリミネーションマッチ)
サマンタ・ブラック(コスタリカ代表)
オリンピア(メキシコ代表)
エラ(メキシコ代表)
タバタ(メキシコ代表)
キラ(メキシコ代表)
ウイロー・ナイチンゲール(アメリカ代表)
vs
日本代表(後日発表)