いざ! Sphereの内側へ!
飛行機がときどき飛んでくる美しい映像が、立体的に映し出されており旅先でのんびりしている気持ちになる。高所恐怖症的にはギリギリ!
上の方の映像を見ると、レンズへの反射光の具合から画像を球体に合わせて調整していることがわかる。そのため、平面の写真として撮影すると「地球儀からメルカトル図法の地図」になったように、ちょっと縮んで見える。
飛行機が着陸すると振動や風があり、4D映画鑑賞さながらの演出が面白い。
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「従業員の参加」を基調講演の説得力につなげる新たな形
CTAのゲイリー・シャピロ氏の挨拶の後、飛行機の着陸と共にエド・バスティアンCEOが登場する。このバスティアンCEO、元々とてもプレゼンが上手な方だが、今日は雰囲気が違う。
後方を見ると、たくさんの従業員の方が参加。
顧客満足と信頼性を維持している従業員への称賛やエンゲージメントが、周年記念であること以外にも、この後の「かなり堅実な」パートナーシップ発表や華やかな演出につながってくる。
デルタコンシェルジュの発表
最新テクノロジーを顧客体験向上のためにさらに活用するという地に足の着いた取り組み、「Fly Delta」。
アプリに組み込まれているデルタコンシェルジュでは、生成AIを使用して、顧客一人一人の旅の状況を「よりスムーズに、日常とシームレスに」の実現を目指す。
クアルトリクス社の共同創業者兼会長のライアン・スミス氏とデルタ航空の客室乗務員のジーニー・ブレイディ氏もバスティアン氏と共に登場した。
CEOや事業責任者がテクノロジーの重要性を語る際、「実際の現場ではどうなのか」はなかなか伝わらない。
現場の目線から「パーソナライズをすることで、私たちはどんなサービスができるのか」を具体的に言ってもらうことは、デルタ航空の取り組みの継続性にかなり説得力が生まれた。
どの企業も「弊社の解はパーソナライゼーションです!」と技術的な側面での華やかさを、社外の方と語ることが多い昨今で、「従業員の目線でもこう取り組める」という声をあえて出すことは、現場の士気向上含めて取り組む企業への信頼につながる光景だった。
デルタコンシェルジュをハブに「Joby」や「Uber」とのパートナーシップ
顧客の旅程が首尾一貫してまとめてマルチモーダルな旅行の未来を目指した連携を複数発表。家から出発空港までの脚として、Jobyの電動エアタクシーサービスと
また、到着空港から宿泊先への道のりや滞在をつなぐ存在として、Uberと連携する。
もちろんUberEatsも対象でスカイマイルとの連携も2025年から始まる。会場にはUberのCEOであるダラ・コスロシャヒ氏が壇上に上がった。
数々の4D技術の演出に驚かされるSphereだが、この配達員の方が2人に飲み物を渡した瞬間、キャラメルマキアートっぽい香りが会場に放たれ、「香りも演出に使える」時代を感じた。
機内体験再構築の一環として「YouTube」とのパートナーシップ
2023年にスカイマイル会員向けのパーソナル化が開始されたDelta Syncを基盤に、YouTubeでのお気に入りのクリエイター、ポッドキャスト、音楽アーティストの作品が楽しめるようになる。
エアバス社「エアバス アップネクスト」との新たな連携
これまでの導入航空機という関わりだけではなく、共に航空技術の未来に向けた取り組みを進めるパートナーシップとして発表。共に技術研究を進めるだけではなく、新しい飛行技術のテストなども行う予定だ。
今回の基調講演は特に「地に足ついた取り組み」の印象が強いが、会場や壇上に従業員の姿があることで、より一層の実現可能性を期待できる内容だった。