両国国技館 (C)週刊実話Web
今年の初笑いは誰か。
初場所(1月12日初日、東京・両国国技館)を前に力士たち、とりわけ横綱、大関陣はそれぞれの思いを胸に年明けを迎えた。
中でも、注目は琴桜(27)、豊昇龍(25)、大の里(24)の3大関。先んずれば敵を制すとばかりに真っ先に始動したのは、先場所、連続優勝を期待されながら、わずか9勝に終わった大の里だった。
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まだ正月気分が垂れ込める2日には早くもまわしを締めて土俵に降りて四股や鉄砲のほか、若い力士たちに胸を出し「去年は最後に悔しい思いをした。もっと相撲を勉強しないと、この上(横綱)はない」と巻き返しを誓った。
昨年は夏場所、秋場所と2回優勝し、伸びシロは無限大。九州場所で露呈した腰高や粘り腰のなさは気になるが、どこまで修正して再浮上を図るか。
波に乗ったときの爆発力には目を見張るものがあるだけに、目が離せない。
綱取りがかかる琴桜は1日遅れの3日から稽古を開始。正月は祖父で先代師匠の元横綱琴桜の墓参りをしたそうで、同行した父親の佐渡ヶ嶽親方(元関脇琴ノ若)は「ここ(墓前)で横綱土俵入りをさせます、と約束してきた」という。
この親子の綱取りに懸ける思いがいかに強いかは、大みそかの31日まで稽古場に降りていたことでも分かる。
初稽古でも十両の琴栄峰らと12番取り「ここからが本番。しっかり挑戦してつかみ取らないと」と汗ビッショリになっていた。
豊昇龍も「大関で終わるわけにはいかない」
成績次第ではこちらも横綱昇進の可能性がある豊昇龍も、同じく3日から動き出した。
それもいきなり出羽ノ海一門の連合稽古で本番さながら。幕内の豪ノ山や平戸海らに16戦全勝し「番付が大関で終わるわけにはいかない。上を目指してがんばる」と息巻いた。
「不気味なのは3場所ぶりに出場を明言している横綱の照ノ富士(33)です。去年のクリスマス前の力士会に姿を見せ『(状態は)先場所前よりもずっといい。やれることをやっている』と明かしたのを最後に、霧のベールをすっぽり被ったままです」(大相撲担当記者)
相撲ブームで注目される四つ巴の初場所で、果たして笑うのは誰か。
協会関係者や相撲記者らはその話で持ち切りだ。
「週刊実話」1月23日号より