パスタが、ピザが駆け抜ける! イタリアン「オリーブの丘」が特急レーンを導入!! あるいは来るべきロボット社会について

最近の回転寿司のお店では、すしは回転していない。多くのお店が直線型の特急レーンを導入しており、「まわるお寿司」というよりも「走るお寿司」と化している。そのレーン型の提供システムを、イタリアンの「オリーブの丘」が導入してらしい。

つまり「走るイタリアン」ということになるのかな? 実際にお店に行ってみたら、パスタが、ピザが走る! レーンの上を駆け抜けていく!! すげえッ!

それは良いとして……。レーンだけでなく導入されていたロボットたちが、少々困りものでした。いずれ来(きた)るロボット社会は、こんな感じになるのだろうか。

・走るイタリアン

オリーブの丘は「ゼンショーホールディングス」のイタリアンで、関東を中心に店舗を展開している。今回訪ねたのは、2024年11月にオープンした杉並和田店である。2階には同じくゼンショーのはま寿司が店舗を構えている。

入店して案内された席に着くと、目の前にレーンがあった。左右に衝立(ついたて)があって、正面にレーン。このつくりは回転寿司と同じ。あの仕組みをそのまま応用したというわけだな。

さて、注文するのはランチです。できればピザを食べたいんだけど、残念ながらランチメニューにピザはなく、パスタとドリア、それからライスの付くグリルランチのみだった。ちなみにランチにはドリンク・スープバーとサラダがついている。

ピザを諦めようと思ったら、+88円でサラダをミニピッツァ(マルゲリータ)に変更できると判明。やったね、これでピザを食える! ってことで私(佐藤)は「アーリオオーリオ・ペペロンチーノセット」(税込759円)を頼んだ。

ドリンクとスープを取りに行って席に着くと、イタリアカンツォーネの名曲「オー・ソレ・ミオ」が聞こえてきた。ふと目の前を見たところ……。

ピザが疾走していく! すげえッ!!

走る寿司は何度も見たことあるけど、走るピザを見たのは人生初。なかなか感慨深いものがあるな、うん。

先ほどのピザは、奥の席の人のものだったらしい。また少ししてオー・ソレ・ミオが聞こえてきた。今後は私の席のどこかから音が聞こえる。こりゃ来る、何かがここに来る!。

レーンのベルトがウィーンと唸りを上げて、何かを送り届けてきた。これは!?

ピザ―! 俺のマルゲリータがやってきた!!

完全に停止したことを確認して、ピザを捕獲しましたよ。

ほほ~、これがランチのミニピッツァですか。すぐにでも食べたいところだけど、パスタの到着を待つとしましょう。

また少ししてオー・ソレ・ミオ。他の席でも注文が届くたびにオー・ソレ・ミオが流れているから、お店にいる間中、この曲を繰り返し耳にすることになる。夜寝る時に脳内再生されたら困るな……。それはさておき。

来た! 俺のペペロンチーノ!! ミオッ!

これでランチの品はすべて揃った。

まずはピザ、思ったよりも生地が薄い。厚さは推定5ミリ程度、ピザというよりクレープみたいな食べ応えだ。

パスタは細麺で、にんにくの風味がしっかりときいている。もう少しとうがらしの辛味が強くてもよかったかも。この内容でドリンクバーつき1000円以下だから、結構お得な気がするな。

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・背後に気配!?

ランチを食べ終えたところで、デザートを注文。するとスタッフが「お済みのお皿をお下げします」といって、空いた器類を持っていった。次はデザートも走ってくるのかな? レーンに注目していたところ……。

背後に誰かの気配を感じた……

そこには、配膳ロボット!?

お店には何台ものロボットが導入されていて、料理の提供ではなく、器を下げるために稼働していた。私のもとに来たロボットは「お済みの器をお乗せ下さい」みたいなことを言っている。

え? さっきスタッフが下げたから乗せるものがないんだけど。それでも「お済みの器をお乗せ下さい」と繰り返し催促してくる。その声がやや小さく、ロボットが来たことに気づかないお客さんもいた。

「完了」のボタンを押すと撤退するんだけど、気づかない人の真後ろにはずっとロボットが立ったままだ。それが割と邪魔で、通路ではロボット渋滞が起きてしまっていた。

ロボットを撤退させた後、レーンを覗き込んでデザートの到着を待った。でもなかなか来ない。

と、その時、再び背後に気配!? うわ、ロボットが持ってきた!

まさかのフェイント! ロボットも料理を運ぶのかよ。で、デザートには「焼きたて林檎パイ」(税込594円)を頼んでいました。

食事は総じて満足のいくものだった。量も味もちょうど良く、おまけにリーズナブル。また機会があれば、お店を利用した。