コンビ結成50周年のオール阪神・巨人が『花まんま』で本格俳優デビュー!鈴木亮平&有村架純との共演を自慢

コンビ結成50周年を迎えるオール阪神・巨人が映画『花まんま』(4月25日公開)でスクリーンデビューを果たすことが明らかになった。

本作は2005年に第133回直木賞を受賞した朱川湊人の短編集「花まんま」を原作に、ある兄妹の不思議な体験を描いた物語。早逝した両親と交わした「兄貴はどんな時も妹を守るんや」という約束を胸に、たった1人の妹の親代わりとして大阪下町で生きる兄の俊樹を演じるのは、日本のみならず国際的にも評価されている鈴木亮平。結婚を控えながら、ある秘密を抱えている妹のフミ子を、今や国民的俳優とも評される有村架純が演じる。『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話』(18)、『そして、バトンは渡された』(21)などを手がけたヒットメーカーの前田哲が監督を務める。

このたび第3弾キャストとして出演が発表されたオール阪神・巨人。オール阪神が演じるのは、兄妹の幼なじみである三好駒子(ファーストサマーウイカ)の父であり、お好み焼き屋「みよし」の大将、三好貞夫。一方のオール巨人が演じるのは、俊樹が働く山田製作所の山田社長。両親を早くに亡くした兄妹にとって親代わりのような存在で、2人を優しく見守る重要な役どころ。ゲスト出演を除けば、コンビでの映画出演は本作が初となり、まさに本格俳優デビュー作となる。

「漫才の教科書」とも称される上方漫才界を牽引する正統派漫才コンビで、漫才業界の中でも最も古い歴史を持つ「上方漫才大賞」を史上最多の4度も受賞し、2019年には紫綬褒章を受章するなど名実ともにトップ漫才師である2人にとって、2025年はコンビ結成50周年を迎えるメモリアルイヤー。そんな記念すべき年に本作へ出演することについてオール阪神は「ほんまに記念に残る、ご褒美のような体験でした。鈴木さん・有村さんと共演したんやぞと、自慢できる作品になりました!」と喜びのコメントを寄せ、オール巨人も「コンビ結成50周年になるわけで、いろんなところで『五十年、五十年』と言わなあかんことになると思うんですが、この作品で俳優もやらせてもらいましたと言えるのは非常にありがたいですね。ほんま俳優っていいなとずっと思ってて、節目の年にこういう経験をさせていただいて改めて良かったなと思います」と密かに俳優業へ憧れを抱いていたことも明かしている。

監督の前田がプロデューサーとともに脚本を開発している段階から役柄のイメージにぴったりだと2人の名前が上がっていたそうで、前田は「普段コンビのお2人が、映画の中では違う場所で演じることで、作品に妙味が加わると考えました」とコメント。「お2人の漫才師として培われた経験値、そして人生を積み重ねてこられた存在感がキャラクターに深みを与え、映画『花まんま』を華やかに彩ってくださいました」と語るように、持ち前のテンポ感でユーモラスかつ人情味あふれるキャラクターを自然体で生みだした。

急遽、台本にはなかったシーンが追加となったというオール巨人は「監督からは『俊樹いつもようやってくれてるな』って顔をしてくれと言われて、難しいなと思いながらやった記憶があります」と演技の難しさを吐露しつつも「完成したそのシーンを見て、あれがあったから俊樹さんと社長の信頼関係が見えたんやなと感じましたね」と監督の演出に感嘆し「僕がちゃんと表現できたかどうか分かりませんが(笑)」と謙遜する一面も。さらに完成した本作を鑑賞し「僕は映画の中盤から後半にかけてなぜかずーっと泣いてまして、涙がずーっと、するすると出てきたんですよね。その涙というのがいろんな涙でして、嬉しかったり、悲しかったり、寂しかったり…」と、感極まり涙が止まらなかったことを告白。オール阪神も「ものすごく“幸せを呼ぶ”ような作品に仕上がっている」と太鼓判を押している。

ベテラン漫才師としてリスペクトを集める2人の熱演をスクリーンで体感してほしい。

■<コメント>

●オール阪神(三好貞夫役)

Q.映画『花まんま』を観賞して感じたこと

「現場では自分のセリフを覚えるのが精一杯だったので、実は台本をざっとしか読んでいなかったので、ああ、こんな映画やったんやという新鮮な気持ちでしたね。始まって早々は、もしかしてコワい映画なん?と思うような仕掛けなんですけども、そうではなくて、ものすごく“幸せを呼ぶ”ような作品に仕上がっていて、それを見届けるために最後まで気の抜けない作品でもあるなと感じましたね」

Q.コンビ結成50周年を迎えるメモリアルイヤーに映画俳優として出演した映画『花まんま』は自身にとってどんな作品になったか

「ほんまに記念に残る、ご褒美のような体験でした。皆さんのお邪魔をしてなかったかなというのが一番心配ですが。50周年ということもあって出させていただいて、監督さんも気を遣っていただいたのか、もう好きにしてくださいみたいな感じやったんで、緊張しいの僕からしたらありがたい環境ではありましたね(笑)。鈴木さん、有村さんと共演したんやぞと、自慢できる作品になりました!」

Q.現場での前田の演出について

「僕は映画の監督とかは詳しく知らんので、結構厳しい監督なんか、それとも映像重視でものすごい時間をかける監督なんか全くわからなかったんですよね。分かってるのは大阪出身の監督やと。それはありがたかったですね。でも監督が普通ならもうちょっと言うけどもうええかっていう妥協はなかったのかなと、良かれと思ってしたところもそんなんいらないですって言いたかったんじゃないかと心配でなりません」

Q.映画公開を楽しみにしているお客様へのメッセージ

「良い意味で、とても見やすい映画だと思います。物語にすっと入っていけて、難しくもないし。すっと、もうゆったりと見ていただける映画でたいへん素晴らしいと思います」

●オール巨人(山田社長役)

Q.映画『花まんま』を観賞して感じたこと

「阪神くんと僕の演技はもちろん気になりましたけど、それはご覧いただいてのお楽しみということで(笑)。僕は映画の中盤から後半にかけてなぜかずーっと泣いてまして、涙がずーっと、するすると出てきたんですよね。その涙というのがいろんな涙でして、嬉しかったり、悲しかったり、寂しかったり…。自分の娘が結婚した時のことなんかも思い出したりして、不思議な感覚でした。こんな素敵な作品の一員にさせていただいて恐れ多いですが、本当にありがたいなと思っております」

Q.コンビ結成50周年を迎えるメモリアルイヤーに映画俳優として出演した映画『花まんま』は自身にとってどんな作品になったか

「コンビ結成50周年になるわけで、いろんなところで『五十年、五十年』と言わなあかんことになると思うんですが、もう言うこともね、あんまりなかったもんでね。『五十年、長いことやってました』ぐらいしか言われんかったけど、この作品で俳優もやらせてもらいましたと言えるのは非常にありがたいですね。映画ですからね。クランクアップの時にも言わせてもらったんですけど、ほんま俳優っていいなとずっと思ってて、節目の年にこういう経験をさせていただいて改めて良かったなと思いますね」

Q.現場での前田の演出について

「監督が僕らを使うと決めた時、それはもう覚悟で使ってもらわなね。うまいわけがない、お笑いやし(笑)。でも本当に、作り方っていうのは大事だなと思いましたね。俊樹さんと山田社長の絡みで、台本にはないセリフの場面を作ってもらったんですよ。監督からは「俊樹いつもようやってくれてるな」って顔をしてくれと言われて、難しいなと思いながらやった記憶があります。完成したそのシーンを見て、あれがあったから俊樹さんと社長の信頼関係が見えたんやなと感じましたね。僕がちゃんと表現できたかどうか分かりませんが(笑)」

Q.映画公開を楽しみにしているお客様へのメッセージ

「僕は逆にちょっと難しいと思いましたね。これ、分かってくれるかな?って。だから皆さん、最初は集中して、話を頭の中で整理して見ていただきたい。ほな途中、嬉しい感情、悲しい感情、悔しい感情、いっぱい、いろーんな感情が出る。それが出てくる映画です。涙は一個やけども、ほんまにいろんな涙が出ました。皆さんもきっといろんな涙を流されると思います」

●前田哲(監督)

「お好み焼き屋『みよし』の親父と山田製作所の社長には、プロデューサーと脚本を開発している初期の段階から役柄のイメージとしてオール阪神・巨人のお2人がぴったりだと思っていました。普段コンビのお2人が、映画の中では違う場所で演じることで、作品に妙味が加わると考えました。お2人の漫才師として培われた経験値、そして人生を積み重ねてこられた存在感がキャラクターに深みを与え、映画『花まんま』を華やかに彩ってくださいました」

文/スズキヒロシ