石破茂(C)週刊実話Web

【玉木代表の政権奪取2】

自民党にとって2025年は結党70年の節目の年だ。記念すべき年ではあるのだが、崩壊の一途をたどることになりそうだ。

“ゲル”こと石破茂首相は夏の参院選に自らが先頭に立って臨む気満々だが、惨敗し退陣するとの見方が強い。

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その一方で立憲民主党は分裂し、国民民主党が立民の一部を吸収して野党第1党に躍り出た上で、夏の参院選に臨み躍進する――。

そんなシナリオもささやかれ始めている。

世論的にはすでに「野党第1党」

野党第1党の立民幹部が声を潜めて言う。

「うちの党は衆院選で躍進しましたが、これが限界です。旧民主党の負のイメージがあり、政権を任せられるほど信頼を得るのはほぼ無理だ。党内の左派系を切り捨てて、国民民主に合流するしかない。参院選前に立民が分裂し、国民民主が野党第1党になって参院選に臨むことになるかもしれない。そうなれば、次の衆院選で政権交代だ」

国民民主は玉木雄一郎代表が“39歳元グラドル不倫”問題を起こしてもなお、各種世論調査で政党支持率が立民を上回っている結果が多く、世論調査的にはすでに「野党第1党」だ。

参院選で与党過半数割れに追い込むことができれば、政権交代に“王手”ということになる。

場合によっては内閣不信任案を国会会期末に出して野党が結集して可決させ、石破首相に衆院解散を迫ることもあるだろう。

そうなれば、石破政権は万事休すだ。

もっとも、国民民主に昨年の衆院選時ほどの勢いはない。

ネット上には「国民民主は調子に乗っている」「自民の補完勢力ならいらない」などの批判が相次ぐようになった。

だが、石破自民との対決姿勢を鮮明にすれば、再び国民の期待値は跳ね上がるはずで、玉木首相誕生説は不倫問題で一旦影を潜めたが、再浮上するのは間違いない。

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維新は吉村・前原体制への反発から分裂か

国民民主から除名され、現在は日本維新の会共同代表である前原誠司元外相は、玉木氏に対し憎悪の念しか抱いていないが、維新は現在、吉村洋文代表と前原氏を中心とする新執行部による党運営に対し反発があり、こちらも分裂含みとなっている。

分裂した場合、機を見るに敏な前原氏ら一部が国民民主に合流する可能性は否定できない。

いずれにせよ、国民民主が立民を規模的に凌駕するのは時間の問題だ。

そうなりかねない情勢にもかかわらず、自民内に危機感は乏しい。

いまだに「石破おろし」を起こそうという空気は全くない。

ポスト石破を狙うある閣僚経験者は「結局、いま誰が総理総裁になっても同じだ。自民が下野しない限り、国民は納得しない。政治とカネの問題は石破首相にすべて片付けてもらうのが一番いい」と語る。

自民党内に結党70年を祝う空気はまるでない状態なのだ。

「週刊実話」1月23日号より