「ワンモアゴール、文字通りより多くのゴールを奪って勝利する。相手陣内でのプレー時間、プレー回数、ボール保持率を上げてアタッキングサードやエリア内に進入する回数を増やす。積極的なプレッシングで守備をして、攻守において主導権を握るサッカーを実践したい。攻守における戦術の明確化、FC東京独自の攻撃的スタイルを築いてタイトル争いに絡みたいです」

　2025年１月10日に開催されたFC東京の新体制発表会でゼネラルマネージャー（以下GM）の小原光城は今季の戦い向けてそんな指標を提示してくれた。

　そのうえで招聘したのが、松橋力蔵監督だ。なぜこの指揮官なのか。小原GMによれば「明確な理由が３つある」とのことだった。

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「スピードある攻撃で相手陣内にどう入っていくか、前線の選手に如何に良い形でボールを届けるか、そこのビルドアップの整理をするうえで松橋監督は長けているというのが、理由のひとつ目です。

ふたつ目は、選手の能力や特長を最大限に発揮させ、適切な競争を促して、個人とチームの力を最大化させていくマネジメントにあります。新潟時代、（松橋監督は）限られた条件の中で選手の能力を引き出し、J２優勝、J１で10位、ルヴァンカップ準優勝と着実に成果を上げてきました。J１でナンバー１の保持率も出しています。多くの若手を成長させていますし、選手からの信頼も厚いと聞いています。

３つ目は、FC東京の前々監督のアルベル、前監督のピーター（・クラモフスキー）と（松橋監督は）過去一緒に仕事をしている点にあります。我々が過去３年間、FC東京で取り組んできた内容をしっかりと理解してもらえて、チームへの落とし込みが進むだろうと考えています」

　松橋監督は小原GMの期待に結果で答えられるか。見ものである。

取材・文●白鳥和洋（サッカーダイジェストTV編集長）

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