初出場ながら堂々のベスト4! 東海大相模の指揮官が明かす快進撃の秘密は、同校の強豪野球部。「甲子園の試合を見て…」【選手権】

[高校選手権・準決勝]流経大柏(千葉) 1-0 東海大相模 (神奈川)/1月11日/国立競技場

 1月11日、国立競技場で開催された第103回全国高校サッカー選手権の準決勝で、初出場の東海大相模(神奈川)が7大会ぶり2度目の優勝を目ざす流経大柏(千葉)と激突した。

 押し気味に試合を進めた東海大相模だったが、30分に主力の一人である佐藤碧が怪我により途中交代するアクシデントが発生。その後、42分にはPKで先制点を奪われる。後半に入って反撃を仕掛けたが、最後まで1点が遠く、そのまま0-1で敗れた。

 惜しくも決勝には進めなかったものの、東海大相模はここまで快進撃をみせた。激戦の神奈川県予選を勝ち抜き、全国の舞台でも躍動。準々決勝では明秀日立を2-1で下すなど次々に強豪を破ってベスト4まで勝ち進んだ。
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 そんな大躍進を遂げたチームだが、苦しい時期もあった。有馬信二監督は、「このチームを立ち上げた当初、リーグ戦で4連敗ぐらいしました。崩すけどシュートが決まらず、失点して負けるというゲームを繰り返していました」と振り返る。

 その中で、チームを変えるきっかけとなったのが、甲子園常連の強豪である野球部の存在だったという。指揮官は選手権で4強入りできた要因を訊かれた際に、次のように答えている。

「野球部の甲子園の試合をテレビで応援していた時に、彼らはファインプレーをしても笑顔もなく淡々とプレーしていて、誰一人、浮足立っていないと感じました。そんな姿を見て、『これが強さなんだ』と思い、『お前らもあんなふうになれ。スタッフも選手も自分たちに厳しく、地に足をつけて、サッカーを真摯にやっていこう』と伝えました。それ以降、(弱点だった)守備の強度が上がり、切り替えも早くなった。メンタルも含めて成長できました」

 快進撃の裏には競技は違えど、切磋琢磨する同校の仲間の影響があったようだ。

取材・文●中川翼(サッカーダイジェストWeb編集部)

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