“七変化”ともいえる役の振り幅
時代、場所、そして複雑な関係性の変遷とともに移り変わる、繊細なキャラクターの精神に寄り添ったスタイリングは、泰子の無邪気さと妖艶さを最大限に引き出し、広瀬は本作でまさに“七変化”ともいえる役の振り幅で新境地をみせた。
スタイリングを担ったのは、日本映画界を代表するトップ衣装デザイナーの大塚満とスタイリストの伊賀大介という超豪華な布陣だ。
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細部までのこだわり
「大正時代の着物が大好き」と話す大塚は、「現代の着物において避けられる傾向にあるが、大柄の着物は大正時代の象徴です」。
「広瀬さんにはとても似合っていて、大きな柄に負けないバランスの良さを感じます。どれも鮮やかに着こなしてくれました」と広瀬を絶賛。
さらに、「大正時代が世界的にも一番かっこよかった時代」と評する伊賀も、「本作ではヒロインの多面体の美しさを絵巻もののように見せられたら、と考えました」。
「そのキャラクターが何を着てこの世界にやってきて、何を着て出ていくのか。いつもそこを大切にしています」と熱のこもった細部までのこだわりを語っている。