HD-2D版『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』は、希望小売価格7678円(税込)に設定されています。大手質問サイトに「HD-2D版『ドラクエ3』は、グラフィックなどのボリュームで7700円は高くないですか?」という質問が投稿され、さまざまな意見が寄せられています。



イベントシーンは美麗なグラフィックで演出がされる

【画像】え…そこリアルにするんかい(笑) コチラが新グラフィックで描かれた『ドラクエ3』のイベントシーンです(4枚)

HD-2D版『ドラクエ3』は高い? 高くない?

 HD-2D版『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』は、Nintendo Switch、PlayStation 5、Steam版いずれも希望小売価格7678円(税込)に設定されています。大手質問サイトに以下のような質問が投稿され、さまざまな回答が寄せられました。

「HD-2D版『ドラクエ3』は、グラフィックなどのボリュームで7700円は高くないですか? そのちょっと前に出た『ロマサガ2』リメイク(6820円)のほうがよっぽどコストがかかっていそうです」

 質問者は、2024年11月に発売されたHD-2D版『ドラクエ3』と、同年10月に発売されたフル3Dリメイク作品『ロマンシング サガ2 リベンジオブザセブン』を比較し、高過ぎるのではないかといいます。

 この質問に対しての回答は、「高い」「高くない」に割れているようです。まず、「高い」に同意する声としては、「高いので買いませんでした。リメイクといっても見た目の変化だけでゲーム体験は変わらないと思い、実際にその通りだったので買わなくて正解」「特にオンラインの要素もないので中古で十分」というものがありました。「高い」と感じた人は、購入に至らなかった、もしくは興味は持ちつつも値下がりや中古で売られるのを待つ、という姿勢のようです。

 また、設定された価格について、「5000円か4500円くらいだったら批判の声も少なかったんじゃないか」という声も見られました。

 一方、「高くない」という意見としては、「ファミコン版の発売時に学校を休んでまで買いに行った層は40代から50代。その世代で1万円以下なら高くない。なんなら本体もセットで買っても文句を言いません。それだけ『ドラクエ3』に熱中した世代なので」というものがありました。社会現象にもなったブームを知る世代としては、当時の強烈な体験を思い起こしてくれるタイトルなだけに、1万円以下なら高いとは感じないという意見です。

 また、価格設定については、開発費について触れている回答もありました。質問者はフル3Dでのリメイクとなった『ロマサガ2』を比較対象としていますが、「最新の美麗CGである『FF7』リメイクなどに比べれば開発費は安いでしょうが、『ロマサガ2』と『ドラクエ3』であれば後者のほうが、開発費がかかる」と意見しています。HD-2D版『ドラクエ3』の2Dの部分が主流の技術ではなく、ドットを打てる職人が少ないうえに、3Dと違って都度描かなくてはならないのを理由に挙げています。

 また、「今回の『ドラクエ3』の値段が妥当かというと少々微妙ですが、同じ値段ならもっと良いゲームがあると言い出したらキリがないです」とコメントしています。

 同様の意見はほかにも挙がっており、確かにゲームのボリュームとしては少なく、批判もやむないとしたえで、「実はデザインをドット絵に落とし込む技術は結構難しく、しかも需要が減ってきてることもあり勉強する若者も多くない」というゲーム制作の現場の背景が語られています。『ロマサガ2』は他社に外注していますが、『ドラクエ3』はスクウェア・エニックス自社のチームで開発しており、新人の育成ができる一方で、長期開発となって工数もかかるといいます。

HD-2D版『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』:
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