1月13日、東京都内で「SHOGUN 将軍」ゴールデングローブ賞®4冠受賞記念 緊急会見が行われ、樫木藪重役で助演男優賞を受賞した浅野忠信が登壇した。

 「SHOGUN 将軍」は、戦国時代の日本を舞台にしたジェームズ・クラベルの小説を原作に、名優・真田広之らハリウッドの製作陣によって誕生した全10話のドラマシリーズ。徳川家康をはじめとした歴史上の人物にインスパイアされた登場人物たちが、「関ヶ原の戦い」前夜、SHOGUNの座をめぐり、陰謀と策略が渦巻く駆け引きを繰り広げる。

 2024年に配信がスタートすると、世界的大ヒット作となり、1月6日(日本時間)に開催された第82回ゴールデングローブ賞授賞式では、テレビドラマ部門で真田広之が日本人初の主演男優賞を受賞した他、主演女優賞をアンナ・サワイ、助演男優賞を浅野が受賞し、作品賞を含む最多タイとなる計4部門受賞の栄誉に輝いた。

 満面の笑みで壇上に姿を現した浅野は開口一番、「見ての通り、(受賞したとき)今までにないくらい喜びましたし、今もその喜びが続いていて、このような記者会見を開かせていただけて、本当に感謝しております」と、一週間前の授賞式の喜びが今も続いていることを打ち明けた。

 そして、ゴールデングローブ賞受賞の経緯を改めて振り返った。当初、浅野はゴールデングローブ賞授賞式については、昨年のエミー賞にもノミネートされながら、受賞を逃した悔しさから、直前まで行く、行かないでもめていたという。ところが、予定していた作品の撮影現場がスケジュールを開けてくれたため、参加することに。

 それでも授賞式ではびくびくしていたというが、そんな浅野を救ったのは、同じく助演男優賞にノミネートされたハリウッドスター、ハリソン・フォードだった。

 『インディ・ジョーンズ』や『スター・ウォーズ』を見て育ったハリソン・フォード世代の浅野は「ハリソン・フォードさんと同じところに自分の名前がある。もう、これだけでいいんだ。ハリソン・フォードさんが獲ってくれさえすれば、きっと僕のことも誰かが注目してくれるだろう」と思っていた。

 ところが、発表の瞬間に呼ばれたのは、まさかの自分の名前。その瞬間を浅野は「えっ!と思ったと同時に、『すいません、ハリソンさん!』と最初に思いました」と振り返った。

 さらに、スピーチは準備していたが、頭が真っ白になり、壇上に上がったところで「誰も俺のことを知らない、やばい!」と思ったらしく、バンド活動でやっているMCのつもりで、即興でスピーチしたという。そのときの様子については「うまくいきました」と満足そう。一緒にいた真田広之からは『来てよかっただろう』との言葉があったという。

 この日はさらに、真田からのお祝いメッセージが読み上げられたほか、共演者の西岡德馬、金井浩人もサプライズでお祝いに駆け付け、会場は祝福ムード一色に。

 大歓迎を受けた浅野は、俳優として今回の受賞の成果について、次のように振り返った。

 「こういう一つの大きな賞いただけたことで、今まで信じてきて貫いてきた演技を、怖がりながらやる必要はないなと。この先も続けていいんだという確証を得られた感じがします」

 ディズニー傘下のFXが製作した「SHOGUN 将軍」ディズニープラスで全話独占配信中。