山奥にあるコンクリート製の人工池で釣りを試みる動画がYouTubeに投稿されました。針を使わずに“お目当ての生き物”をどんどんゲットしていく様子が注目を集め、動画は記事執筆時点で2万2000回以上再生されています。
人工池の“黒い影”
動画を投稿したのは、野生の生き物を発見・観察する様子を発信しているYouTubeチャンネル「チャラリーマン」。「なれ」さんと「たこ」さんが魚ではない生き物を探して、沖縄県の山奥にやって来ました。
同チャンネルでは珍しく釣り竿を使い、エサであるミミズを釣り糸に直接くくり付けます。池に垂らすと早速ターゲットが食い付き、展開の速さに2人は「おーおー!」「待って待って!」とびっくり仰天。あっという間に、狙っていたオキナワシリケンイモリを釣り上げました。
オキナワシリケンイモリは尻尾が剣のような形をしている両生類で、よく知られた存在であるアカハライモリとは尻尾の形状のほか、足の裏側の色などが異なります。
沖縄県は亜熱帯気候で雨がよく降る地域。今回訪問した池のような場所は干上がることが少なく、仮に水位が下がっても降雨ですぐに増水するため、イモリにとっては過ごしやすい環境なのだそうです。
食い付きが良すぎる!
そのため、池の中はオキナワシリケンイモリが“うじゃうじゃいる状態”。エサを他のイモリと取り合うこともあるので、一度獲物に食い付いたらなかなか離しません。この性質を利用すれば、動画のように釣り針なしでも簡単に釣り上げられます。
池から引き上げられてもイモリはエサに食い付いたまま。首へ負担がかからないうちにタモ網ですくいます。池の深さを考えるとタモ網で捕まえたほうが早い気もしますが、今回は“釣ってナンボ”。網で捕まえるのとは、また違った楽しさがあるそうです。
続く第2投目では水中カメラも使って撮影します。目の前に落ちてきたミミズの存在に気付いた瞬間、2匹のイモリがエサに向かって移動を開始。そのうちの1匹が食い付いたところで一気に引き上げ、早くも2匹目を捕まえました。
池の近くにはリュウキュウアオヘビが生息しており、水面をよく見るとアメンボやオキナワオオミズスマシがうようよいます。オキナワシリケンイモリ以外にもさまざまな“ハンター”がいるため、この池に昆虫のような小さい生き物が落下したら大変です。
網と対決
釣り竿の先に止まったベニトンボの“応援”を受けながら、撮影を忘れて夢中で釣りを楽しむ2人。あまりにも簡単に釣れるため、たこさんは「やばくないすか? タモ網より早い説あるよ正直w」と考え、釣り竿とタモ網のどちらが先にイモリを捕まえられるか競争することにしました。
たこさんが釣り竿を持ち、なれさんがタモ網を持っていざ勝負! 競争開始して間もなく、なれさんがタモ網を池に突っ込んでイモリをゲットし圧勝しました。たこさんは惨敗してしまいましたが、「生き物はいろんな捕り方がありますんで」「こういう楽しみ方もアリかもしれないですね」と話しました。動画は、釣り上げたイモリたちを池に帰す場面で締めくくられています。
山奥の人工池で楽しんだ釣りに、コメント欄には「山奥の人工池とかロマンしかない」「良い遊び」「こんなのいるんだ~」「リュウキュウアオヘビいいですね!」「2人の性格のような優しい釣り」「神回」などの感想が寄せられました。
YouTubeチャンネル「チャラリーマン」ではこの他にも、琵琶湖近くの用水路に生息している淡水魚や、北日本の“希少生物”を探す動画などが公開中です。
「チャラリーマン」動画まとめ
動画提供:YouTubeチャンネル「チャラリーマン」