ロシアによるウクライナ侵攻が始まってから、そろそろ3年が経とうとしている。戦況に大きな影響を与えると見られていたのが、昨年10月ごろから戦地に派兵されている北朝鮮の“精鋭部隊”だ。しかし、現地ではロシア軍から非人道的な扱いを受けていることが明らかに…。1月13日放送のテレビ朝日系「大下容子 ワイド!スクランブル」では北朝鮮兵の実情を詳報。地雷探知のために兵士を“人間の盾”にしていることに、驚きの声が寄せられている。
VTR出演した龍谷大学の李相哲教授は「かなりの差別待遇を受けているというのはいたるところから確認されている」と前置きして、「ロシア兵は装甲車に乗ったりしていると思うんだけども、北朝鮮兵は装甲車とか戦車の援護もなしに突進している」とコメント。補給品もロシア軍幹部の“中抜き”が原因で満足に行き届いていない可能性も指摘した。
劣悪な待遇を象徴するのが「人間地雷探知機」と呼ばれる行軍だ。地雷原を通る方法として、北朝鮮兵が3~4メートル間隔で1列になって歩き、兵士が地雷で爆破されると、後続の部隊が遺体を回収。北朝鮮兵を“人間の盾”にすることで、地雷原を通過しているという。
元テレビ朝日モスクワ支局長の武隈喜一氏は「北朝鮮の兵士がああいうふうに使われるのは、ロシアの囚人部隊と同じような使われ方をしている」と指摘し、他の識者も「聞けば聞くほどおぞましい」と語っていたが、SNSでも《地雷突破要員か…浮かばれない》《味方の命を犠牲にしているとは…》などと戦慄のコメントが寄せられていた。
「北朝鮮兵2名が生きたままウクライナ軍の捕虜になったというニュースが流れましたが、彼らはウクライナ派兵について何も聞かされないまま連れてこられた新兵ではないかと指摘されています。また、ロシア西部クルスク州の戦闘では、ウクライナの特殊作戦部隊が北朝鮮兵を撃退し、その際、北朝鮮兵が手りゅう弾で自爆したという報道も…。戦死した兵士の遺族に北朝鮮軍が真実を伝えるわけがなく、北朝鮮国内では訓練中の事故として処理されるでしょう。いずれにしても、北朝鮮兵の若い命と引き換えに、北朝鮮はロシアから核技術や多額の“戦争マネー”を手にするわけで、北朝鮮兵が弾除けとして最前線へ投入されていく状況はしばらく変わらないかもしれません」(北朝鮮事情に詳しいジャーナリスト)
ウクライナのゼレンスキー大統領は、金正恩総書記に捕虜の交換を申し出ているが、やすやすと応じるとは考えにくい。北朝鮮兵が不憫でならない。