萩原利久&古川琴音W主演!日本画家、四宮義俊の長編監督アニメ映画『花緑青が明ける日に』特報到着

日本画家としての活動を軸に、新海誠や片渕須直など名だたる監督のアニメーション作品に参加し、CMやミュージックビデオを手掛けるなど、様々な創作活動を行ってきた四宮義俊が、自身のオリジナル脚本で描く初の長編アニメーション監督作の邦題が『花緑青が明ける日に』(2025年公開)に決定。W主演を務める萩原利久と古川琴音のコメントも到着し、ティザービジュアルや特報も解禁された。


【写真を見る】敬太郎とカオルの4年ぶりの再会を切り取ったティザービジュアル / [c]A NEW DAWN Film Partners
物語の舞台は、土地立ち退きの強制執行が迫る創業330年の花火工場、帯刀煙火店。そこで育った若者たちと、幻の花火「シュハリ」を巡る2日間の物語を描きだす。2024年5月に開催された「第77回カンヌ国際映画祭」マルシェ・ドゥ・フィルム「Animation Day」アヌシー・アニメーションショーケースにて、世界中の様々な制作段階にある5作品の1本に選出され、フランスの気鋭スタジオMiyu Productionsとの日仏共同製作でもある本作は、早くも世界から注目を集めている。


老舗の花火工場「帯刀煙火店」の次男、帯刀敬太郎役に萩原利久 / [c]A NEW DAWN Film Partners
実力派若手俳優で、話題作への出演が絶えない萩原と古川だが、ともに今回がアニメ声優初挑戦となる。老舗の花火工場「帯刀煙火店」の次男で、失踪した父親に代わり幻の花火を完成させようと奮闘する帯刀敬太郎役には、自身2度目の出演となるNHK連続テレビ小説「おむすび」が現在放送中、さらに北村匠海監督作『世界征服やめた』(2月7日公開)、大九明子監督作『今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は』(4月公開)と2本の出演作が待機するなど、目覚ましい活躍を見せる萩原。


敬太郎の幼馴染、式森カオル役に古川琴音 / [c]A NEW DAWN Film Partners
敬太郎の幼なじみで、地元を離れ東京で将来の道を模索している式森カオルを、主演を務めた短編映画『春』で第20回TAMA NEW WAVEベスト女優賞を受賞、2024年には河合勇人監督作『言えない秘密』(24)、黒沢清監督作『Cloud クラウド』(24)で第49回報知映画賞助演女優賞にノミネートされた古川が演じる。


ともに声優初挑戦となった萩原利久と古川琴音 / [c]A NEW DAWN Film Partners
萩原は「最初1人でアフレコをしていた時にはなかなか手応えをつかむことができず、普段いかに周りの人や環境に支えられてお芝居をしていたのかと実感させられました」とコメントを寄せたが、初めての声優挑戦に葛藤しながらも役に真摯に向き合ったことがうかがえる。古川は「この作品は、日本画家出身の四宮監督がアニメで花火を描いた温故知新の芸術だと思います」と本作のオリジナリティあふれる魅力をアピールした。

解禁されたティザービジュアルには、行政による立ち退きが明日に迫る帯刀煙火店で花火を作っている敬太郎のもとを、東京から帰省したカオルが訪れ2人が4年ぶりに再会するシーンを捉えている。部屋の内装やインテリア、窓から陽が射している様子などが繊細に描かれ、印象的なビジュアルになっている。花火の打ち上げ準備をする手を止めカオルの方を振り向く敬太郎と、久しぶりの再会に戸惑うカオルの表情など、2人の心の変化にも注目してほしい。

特報映像では、幻の花火と呼ばれる「シュハリ」について語る敬太郎の真剣な横顔や、シュハリの秘密の鍵を握る青い顔料「花緑青(はなろくしょう)」の存在に気が付き愕然とするカオルの様子を捉えている。ばらばらの道を歩んでいた2人が再会し、立ち退きが迫る花火工場の残された2日間に立てた驚きの計画とは?日本家屋を花火工場に改築した帯刀煙火店の外観や、夜の海の中を月光に包まれながら泳ぐカオルの姿などが圧倒的な映像美で描かれ、物語の展開にも期待が高まる特報になっている。

変化の激しいいまの時代に翻弄されながらも、未来を見据え自分たちの選択をつかみ取っていく主人公たちの姿が爽やかな感動を呼ぶ、新世代の青春劇場アニメーション『花緑青が明ける日に』。今後の展開にもぜひ注目していきたい。

■<キャストコメント>

●萩原利久(帯刀敬太郎役)

「初めて声優のお仕事をさせていただき、とても新鮮でした。最初1人でアフレコをしていた時にはなかなか手応えを掴むことができず、監督の『OK』だけを頼りにしていたのですが、最終日に古川さんと掛け合いで収録させていただいて、1人で録っている時とはまったく体感が違って。普段いかに周りの人や環境に支えられてお芝居をしていたのかと実感させられました。僕自身、最初に脚本やVコンテを拝見した時に『これは凄い作品になるんじゃないか』と感じましたので、ぜひ楽しみにしていただけたらと思います」

●古川琴音(式森カオル役)

「四宮監督が構想から8年という長い年月をかけて育まれた、大切な作品に呼んでいただけたことがとても嬉しく、声優は初めてでしたが体当たりで臨ませていただきました。声を録りながら、5年前のコロナのことを思い出していました。全国の花火大会をはじめ、伝統ある催事が次々と無くなっていくことを当時は憂いてばかりいましたが、いま思えばそんな私の日常を支えてくれていたのが、現代のカルチャーを先導している日本のアニメでした。この作品は、日本画家出身の四宮監督がアニメで花火を描いた温故知新の芸術だと思います。その創作の一端を任せていただいたこと改めて光栄に思います」

文/山崎伸子