巨人秋広優人が今年も中日・中田翔との自主トレを公開した(沖縄県中城村)。「将来のクリーンアップ」と期待されながら、昨季は本塁打がゼロ。それだけに「チームは優勝しましたが、個人的には全く喜べない数字だった」と、まずは今季のレギュラー獲りを目指すとした。

 秋広は4年連続で中田と自主トレを行っている。しかし、昨季からは同一リーグのライバル関係であることから、「チーム内部ではこの自主トレを歓迎していない声があるのも事実」(巨人担当記者)という。

「今回、中田本人は1人で自主トレをしようと考えていたそうですが、秋広を筆頭に中日からも3選手が“一緒に自主トレをやらせてください”とお願いにきたという。ただ、中田は昨季終了後から15キロの減量に成功。これまでとは全く違う高いレベルでの調整を続けているだけに、果たして秋広にとって意味のある自主トレになるのかどうか。そもそも昨季から就任した阿部慎之助監督は、秋広に対しダメ出しを連発している。もうひと皮剥けた姿を見せるためにも、環境を変える必要があったのでは」(同)

 結局、今年も中田の面倒見の良さを象徴する合同自主トレになったわけだが、

「中田が自主トレ期間中の宿泊費を負担しているんです。1軒家を借り切った費用は約100万円という。加えて自炊ではあるものの栄養面での心配もなくなるわけですから、秋広にとっては楽ですよ」(同)

 秋広は昨季の不振から巨人のハワイV旅行を辞退し、2カ月間、豪州ウインター・リーグに派遣され野球漬けの毎日を送った。そこまではよかったが、中田に“おんぶに抱っこ”の状況から脱却しない限り、大きな期待はかけられない。

小田龍司

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