『THE NEW BEGINNING in OSAKA』エディオンアリーナ大阪(2025年2月11日)
IWGP GLOBALヘビー級選手権試合 △辻陽太vsゲイブ・キッド△
辻とゲイブが大激闘を展開したものの、最後は両者KO決着に。結果的に辻がGLOBAL王座V2を果たした。試合後、姿を消していたEVILが電撃登場。辻、さらにはゲイブを暴行すると、BC WAR DOGSをBULLET CLUBから追放すると宣言した。
辻は1・4東京ドーム大会でデビッド・フィンレーを破り、GLOBAL王座初戴冠。翌日のドーム大会ではジャック・ペリーを下して早くも初防衛を果たした。そんな辻に牙を剥いたのが、1・5東京ドーム大会でケニー・オメガと死闘を繰り広げたSTRONG無差別級王者のゲイブだ。1・6大田区大会で辻に宣戦布告。ヤングライオン時代からしのぎを削ってきた2人が大阪で激突した。
ゲイブが場内を練り歩いて会場を沸かすと、辻も入場ゲートでガウンを脱ぎ捨て、ショートタイツで臨戦体勢。ビンタを打ち合うと、ロックアップから試合はスタートした。基本的な動きを織り交ぜながら、気持ちと気持ちをぶつけ合う。
場外戦になると、ゲイブがエクスプロイダーを繰り出すが、辻の闘志に火が点き、激しい打撃戦に発展する。チョップが何十発も交錯すると、辻が放ったこん身のチョップで衝撃音が響き渡り、場内が沸騰。ゲイブはチョップ連打で前に出るが、辻は真っ向勝負を継続し、トラースキック2連発で蹴り倒すと、ヤングライオン時代を思わせる逆エビ固めで長時間絞め上げる。さらに、抵抗をものともせずに、変型ニーアッパーからラリアットでゲイブを1回転させた。
辻は一気にジーンブラスターの構え。しかし、読んだゲイブは新日本伝統のコブラツイストに絡め取る。そして、急角度のバックドロップに切り換えると、コーナー上でのフロントネックロックで拷問した。引かない辻はスパニッシュフライを狙ったものの、決めさせないゲイブは、ラリアットを振り抜いてマットに突き落とす。そして、こん身のラリアットを振り抜いた。
負けじと辻もブレーンバスターボム、ランニングニーで逆襲。フラフラのゲイブにビンタを叩き込む。ゲイブはストレート掌底で返答。「ダレガサイコウカ。オレダ!」と雄叫びを上げると、ビンタ合戦に発展した。壮絶な打ち合いとなると、同時にロープに走るが、辻のラリアットがクリーンヒット。投げ捨てパワーボム、カーブストンプからジーンブラスターへ。
これをキャッチしたゲイブはカウンターのパイルドライバーで大逆転。場内に重低音ストンピングが巻き起こる。辻のヘッドバットやヒザ蹴りを食らっても倒れないゲイブはラリアットをぶち込むと、生ヒザ式のランニングニーを狙って突っ込んだ。だが、一瞬先に動いた辻のジーンブラスターがさく裂し、ダブルダウンに。辻が立ち上がりかけたものの崩れ落ち、両者KOとなった。
結果的に辻の防衛となったが、2人はまだやり足りないとばかりに、四つん這いの状態から頭突きを打ち合う。そして、額をつけてにらみ合うと、場内からは「新日本」コールが発生。ゲイブはエルボーを叩き込んで辻を振り払った。
すると、ここでHOUSE OF TORTUREの面々が乱入。ゲイブを暴行すると、新日本マットから姿を消して、消息不明となっていたEVILが東郷とともに花道から現れた。
真っ黒なTシャツを着たEVILは成田からプッシュアップバーを奪い取り、辻を助ける仕草を見せたものの、すぐさま態度を豹変させ、辻をEVILで叩きつけてKO。同じBULLET CLUB所属であるゲイブを介抱するが、ここでも成田がプッシュアップバーで殴りつけて、ダブルクロスで叩きのめした。
ブーイングや「帰れ」コールも起こる中、EVILはマイクを持つと「おい、辻。お前、助けてもらえると思ったか? 残念だったな。ハハハッ!」と高笑い。「お前のそのダメージを負った姿、よく似合ってるよ。コノヤロー。いいか、おい。これがお前の現在であり、未来の姿だ」と言い放つと、「それからよ、ゲイブちゃん。おめえに一言言いに来たんだよ。邪魔なんだよ、お前みたいなクズはよ。いいか、フィンレーにも言っとけよ。今日限りでお前らWAR DOGSはBULLET CLUB追放だ。媚びを売っている連中はBULLET CLUBにいらねえんだよ。わかったかよ。よく覚えとけ」とBC WAR DOGS追放を宣言した。
BULLET CLUBの現在のリーダーはフィンレーとされているが、EVILが逆に三下り半を突きつけて、ゲイブたちもろとも追放した形に。フィンレーが反発するのは決定的で、ゲイブも成田に怒りをあらわにしており、HOUSE OF TORTUREとBC WAR DOGSの抗争がぼっ発しそうな状況。そこに辻がどう関わってくるのか。GLOBAL王座戦線に新たな火種が生まれる結果となった。
