大阪府大阪市のゲームセンターにて、利用客が発砲を行う騒動が発生。信じがたいマナーとモラルに対し、怒りの声が相次いでいる。

 
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■日中のゲーセンに突如現れたのは…

ことの発端は17日、大阪市のゲームセンター「かすが娯楽場」のXアカウントが投稿した「昨日(日曜日)において大変残念な事と危険な行為が発生致しました」という書き出しから始まるポスト。

その内容は「当店と関係の無い向かい側の射的場ご利用の方が、かすが娯楽場ご利用中のお客様に射的用銃の銃口を向ける行為や、当店内から狙い撃ち通行人に当たる可能性があり、注意したにも関わらず発砲されまして、注意した当店従業員を睨み付けて謝罪の言葉も頂けませんでした」というものであった。

さらに、なんと「ただこう言った行為は幾度と無く有りましたが、今回の件が一番危険だと判断してポストする事にしました」「射的場の従業員はその方への制止もなく、同調して楽しんでおられたのが誠に残念で仕方ないです」という信じがたい内容も確認できた。

これらの情報から判断すると、店側に落ち度があるようには感じられないが、ポスト本文は「かすが娯楽場としてはこの様な行為で気分を害された方々へ深くお詫び申し上げます」と、謝罪の言葉で締められている。

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■「悪ふざけのレベル超えている」

ポストに添えられた監視カメラの写真を見ると、サングラスをかけてジャケットを羽織った男性が、射的用の銃を手にし、店内や店外へ銃口を構えている姿が確認できる。その中にはもちろん、かすが娯楽場の従業員が注意している様子も確認できた。

こちらの「マナー違反」という言葉では生温いほどの迷惑行為は瞬く間に話題となり、ポスト投稿からわずか数日間で2,000件以上ものリポストを記録。

Xユーザーからは「余裕で警察案件では?」「悪ふざけというレベルを超えている」「こういう人たちのせいで、色々なものが規制されるんだろうな」「射的場側にも問題がある」「あまりに怖すぎるし、許せない」など、怒りの声が相次いでいた。

そこで今回は、ことの経緯をめぐって「かすが娯楽場」に詳しい話を聞いてみることに。すると、驚きの事実が多数明らかになったのだ。

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■銃を持った人物は「日本人」

今回の事例を受け、「銃を手にした人物は外国人なのでは?」と、疑問に感じた人も少なくないだろう。

しかし、かすが娯楽場の担当者は取材に対し、「当店向かい側にある射的屋の利用者が、当店のお客様に対して銃口を向けました」「今回の人物は日本人ですね。同行者がいましたし、ウケると思って銃を持ち出して来たのでしょう」と回答していたのだ。

過去の事例については、「怪我人が出たワケでもないですが、幾度か当店入り口付近からの行為を確認しております」と、説明している。

加えて「ただし、今回のケースのように当店内に入って来て、当店のお客様に銃口を向ける行為は初めてです。怪我人でてもおかしくない事例ですので、早急に対策をして頂きたいと感じています」とのコメントも得られた。

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■約60年に渡って愛される老舗ゲーセン

今回このような形で注目を集めてしまったが、かすが娯楽場と言えば地元はもちろん、多くのゲーマーから愛されているゲームセンターである。

かすが娯楽場の担当者も、「このような形で注目を集めるのは、あまり好ましくありませんが」と前置きしつつ、「当店は約60年営業しているゲームセンターです。観光地化も進み、気軽に歩ける街になってきました」と、その歴史について語る。

その上で今回の事例について触れ、「一部の方々の振る舞いによって逆行するのは勿体無いです」と表情を曇らせていた。

なお、かすが娯楽場からは「昔見たゲームセンターを懐かしんだりするのはもちろん、ゲームセンター世代ではない方々にも、ゲームを触れに来て頂きたいと思います」と、前向きなコメントも得られている。

新型コロナウイルスの流行以降、電気料金の値上がりなどを理由に、全国のゲームセンターが苦境に立たされている。しかし「ゲーセン」は日本が誇る文化の一つであり、ゲームセンターという「居場所」に救われた人物も少なくないだろう。

ゲームセンターを利用する際、特別なプレイを披露する必要はない。しかし「最低限のマナーとモラルを守る」という、人として当たり前の一線だけは超えてはならないことを、改めて肝に銘じておきたい。

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■執筆者プロフィール

秋山はじめ:1989年生まれ。『Sirabee』編集部取材担当サブデスク。

新卒入社した三菱電機グループのIT企業で営業職を経験の後、ブラックすぎる編集プロダクションに入社。生と死の狭間で唯一無二のライティングスキルを会得し、退職後は未払い残業代に利息を乗せて回収に成功。以降はSirabee編集部にて、その企画力・機動力を活かして邁進中。

X(旧・ツイッター)を中心にSNSでバズった投稿に関する深掘り取材記事を、年間400件以上担当。ドン・キホーテ、ハードオフに対する造詣が深く、地元・埼玉(浦和)や、蒲田などのローカルネタにも精通。

(取材・文/Sirabee 編集部・秋山 はじめ