どれだけ注意を払っていても、いつの間にか衣類に付着しているのが食事の汚れ。真っ白な服にシミが付いてしまい、絶望した経験はないだろうか。

今回は、そんな真っ白な服の天敵「カレーのシミ」の意外な落とし方を紹介しよう。

 
画像をもっと見る

■部屋干しと外干し、どちらが有効?

Sirabee編集部では以前、全国の10~60代の男女672名を対象としたアンケート調査にて、カレーのシミ汚れが残った洗濯物の「ベストな干し方」について質問したことが。

その結果、最も多い回答は「外干し」(57.2%)で、こちらに「部屋干し」(32.4%)、「衣類用乾燥機」(10.4%)が続くと判明したのだ。

日に日に暖かくなり、外干しに適した季節になっているのは間違いないが、花粉症シーズンである点を考慮すると、個人的には外干しをするのは若干のためらいがある。

そこで今回は、大手生活用品メーカー「ライオン」が誇るお洗濯マイスター・大貫和泉氏に、「カレーのシミ落とし」に有効な洗濯物の干し方について話を聞いてみることに。

関連記事:山里亮太、生放送でアナウンサーを一喝 「今手元に情報がない」に対し…

■洗濯のプロは「外干しが有効」

先の質問内容をめぐり、大貫氏は「カレーのシミ汚れには外干しが有効です」と回答する。その理由については、カレーに使用されるスパイス「ターメリック」が関係しているという。

大貫氏は「ターメリックはウコンの根茎を乾燥させて粉末にしたもので、鮮やかな黄色が特徴です。この黄色は『クルクミン』という色素成分によるもので、カレーのシミの正体でもあります」と、その特徴について説明する。

じつは、クルクミンの色素には「紫外線に当たると徐々に構造が変わっていき、色が退色していく」という特徴が存在するのだ。

こちらを踏まえ、大貫氏は「そのため色素本体の黄色が失われ、見えなくなっていきます。つまり外干しで紫外線に当てると、シミの色が薄くなっていくのです」と、外干しの効果について説明してくれた。

では「カレーのシミ」以外にも、外干しが有効となる汚れは存在するのだろうか…?

関連記事:ズボラに裏返った靴下、そのまま洗った方が良い理由に衝撃走る 約4割が「知らなかった」

■あの「シミができやすい料理」にも有効だった

ただでさえ衣類を汚しやすい子供だが、子供に人気の高いメニューや味付けほど「シミが残りやすい」というジレンマに頭を抱えた経験はないだろうか。

だが、安心してほしい。前出の疑問をめぐり、大貫氏からは「トマトの色素『リコピン』もクルクミン同様、紫外線に当たると分解しやすい性質があるため、ミートソースのシミなども外干しすることで色が薄くなります」との回答が得られたのだ。

関連記事:「日傘は必要ない」と思う人こそ知ってほしい… 買わないと損レベルで夏が快適

■一番「外干し」回答が多い世代に驚き

こうした日常生活に役立つ豆知識は「おばあちゃんの知恵袋」に代表されるように、年配者ほど詳しい印象が強い。

しかし、今回の回答結果を性年代別に見ると、男女共に「外干し」という回答が最も多かったのは、10〜20代であると判明したのだ。

こうした傾向について、大貫氏は「若い世代はインターネットやSNSを通じて幅広い情報にアクセスしやすいため、実用的な知識を得る機会が多いのかもしれません」とも分析していた。

「汚れるのが怖いから」という理由でカレーやミートソースのメニューを敬遠していた人は、ぜひ今回紹介したテクニックを覚えてほしい。

関連記事:部屋干し洗剤使った外干し、花王の明かす真実に衝撃走る… 2割弱が「知らなかった」と判明

■執筆者プロフィール

秋山はじめ:1989年生まれ。『Sirabee』編集部取材担当サブデスク。

新卒入社した三菱電機グループのIT企業で営業職を経験の後、ブラックすぎる編集プロダクションに入社。生と死の狭間で唯一無二のライティングスキルを会得し、退職後は未払い残業代に利息を乗せて回収に成功。以降はSirabee編集部にて、その企画力・機動力を活かして邁進中。

X(旧・ツイッター)を中心にSNSでバズった投稿に関する深掘り取材記事を、年間400件以上担当。ドン・キホーテ、ハードオフに対する造詣が深く、地元・埼玉(浦和)や、蒲田などのローカルネタにも精通。

(取材・文/Sirabee編集部・秋山 はじめ 取材協力/ライオン

【調査概要】

方法:インターネットリサーチ

調査期間:2025年2月18日~2025年2月24日
対象:全国10代~60代男女672名 (有効回答数)