
旅行先や出張先でコレを楽しみにしている人も多く、今や辞書にも載っているB級グルメ。これに対し、A級グルメは一流の料理人が最高級の食材を使って出す高級料理を指すが、これらとは別に「C級グルメ」とカテゴリー分けされる料理も存在する。
「B級の下に位置づけられていますが、定義は曖昧です。ただし、B級以上にお手頃感のあるメニューが多く、販売エリアもより限定されている傾向があります。また、Cの頭文字で始まる、安い(cheap)や地域(community)といった意味合いなどもあるようです」(フードライター)
なかでもC級グルメとして有名なのが、八王子発祥の「パンカツ」。食パンに水で溶いた小麦粉とパン粉をつけて焼き、ソースをかけて完成というシンプルなメニューだ。
食料不足だった戦後の混乱期に肉の代用品として誕生したと伝えられており、「日本パンカツ協会」なる組織もある。だが、現在は地元で数店舗しか提供していない激レアグルメ。それでもネット上ではレシピが紹介されており、自分でも簡単に作れそうだ。
また、名古屋発祥とされる「たません」も、知る人ぞ知る地元のC級グルメ。たこせんべい、またはえびせんべいを使ったアレンジ料理で、これにお好み焼きソース、黄身をつぶした目玉焼き、マヨネーズの順に重ね、二つに折ってサンドしただけ。もともと地元の駄菓子屋や祭りなどの出店で提供されてきたが、こちらも現在は販売する店がごくわずかだ。
「ただ、こちらも調理は簡単。短時間でパパッと作れますし、ツナやキャベツの千切り、チーズにコーンなどお好みで好きな具材を入れてもOK。酒のつまみとしても合うのでオススメです」(同)
なお、C級グルメ以外にも「D級グルメ」と呼ばれるものもある。でも、こちらはC級よりもさらに安い料理との意味もあるようだが、それとは異なるデカ盛り料理を指す言葉としても広く用いられているようだ。
「00年代に放送してした『元祖!でぶや』(テレビ東京系)がデカ盛りグルメを紹介しており、そのころからD級=デカ盛りと認識されるようになりました」(同)
B級だけでなくC級、D級グルメの食べ歩きというのも面白そうだ。