
2025年シーズンからレッドブルF1に昇格したリアム・ローソンだが、開幕戦オーストラリアGPではクラッシュに終わった。続く第2戦中国GPではスプリント予選と本戦用の予選でいずれも最後尾、F1スプリントで14位、決勝では12位と苦しい状況が続いている。
早ければ第3戦日本GPでレーシングブルズの角田裕毅と交代する可能性もあると報じられる中、ローソンがいかにレッドブルで苦戦を強いられているのか、そして何が足かせになっているのかが明らかとなってきた。
2025年シーズンは24戦のうちまだ2戦を終えたばかりだが、ローソンは既により良い結果を出さなければならないというプレッシャーを感じている。
「本当に厳しい週末で、今日も大変だった」
決勝を終えて、ローソンはそう語った。
「残念ながら慣れるだけの時間はないけど、できるだけ早く理解する必要がある」
「マシンをテストして慣れる時間はないけど、もうシーズンは始まっている。レースごとにポイントを失ってしまっている。時間がないと言ったのはそういうことだ」
「でも僕はバカじゃない。もちろん、パフォーマンスを発揮するためにここにいる。それができなければ、ここにいることはできないだろう。それは分かっているよ。僕はただ、できるだけ早くマシンに慣れることに集中しているんだ」
ローソンのチーム無線|中国GP(全57周)
そしてチーム無線では、RB21のマシンバランスにローソンが馴染めず、グリップ感がないことからタイヤに厳しいデグラデーション(性能劣化)が発生していたことが見えてきた。
12周目:ローソンはマシンバランスについてチームから尋ねられ「(コーナーの)進入ではバンプに、出口ではリヤに苦戦している」と答えた。
15周目:フェラーリのルイス・ハミルトンが背後に迫ったローソンは、レースエンジニアのリチャード・ウッドに対して「僕には抗うだけのグリップがない」と吐露した。
18周目:ローソンは「出口もトラクションが本当に悪い」とチームに報告した。
23周目:ローソンは18周目にピットに入り、ハードタイヤからミディアムタイヤに履き替えたものの難しい状況が続き、「(コーナリング中に)フロントを少しプッシュしているけど、その後の出口でスナップしてしまう。低速域では本当にトラクションがない」とチームに伝えた。
27周目:そして「フロントで非常に苦しんでいる」とローソンは語った。
34周目:ローソンは2ストップ戦略で31周目にピットでハードタイヤに交換したが、レース前半と同じような問題を抱え「フロントが本当にダメになってきているけど、正直立ち上がりでもリヤが非常に悪い」
38周目:ここでローソンは「バランスが悪い。全くダメだ」とチームに伝えた。
49周目:ローソンは「フロントが完全に終わってしまった」と語り、早くも2セット目のタイヤが崖を迎えた。
54周目:レース終盤に「全くマシンが曲がってくれない」とローソンは語った。
フィニッシュ後:ウッドが「今回はちょっと大変だったね」とコメントすると、ローソンは「1周はバランスが良かったけど、その後はフロントがダメになって、アクセルが踏めなかった」と語った。