
昨年5月末に行なわれたテニス四大大会「全仏オープン」(フランス・パリ/クレー)を最後に引退した女子元世界ランク11位のアリゼ・コルネ(フランス)が3月25日に自身の公式インスタグラム(@alizecornet)を更新し、現役に復帰することを正式に発表した。
これまでにシングルスでツアー6勝を挙げ、2009年にキャリアハイの11位を記録した35歳のコルネ。最高峰の舞台である四大大会では22年の「全豪オープン」でベスト8を経験していることに加え、07年の全豪から昨年の全仏まで69大会連続でシングルス本戦に出場。これは杉山愛が持つ62大会連続を凌ぐ女子選手史上最多の記録である。
コルネは昨年5月に引退を表明し、そのおよそ1カ月後にワイルドカード(主催者推薦)で出場した全仏1回戦でジェン・チンウェン(中国/現9位)に敗れて最後の試合を終えていたが、まもなく始まるクレーシーズンにてわずか1年足らずで復帰することになった。今回の投稿でコルネはその旨を次のように報告している。
「8週間の集中的なトレーニング(そして10カ月の引退生活)を経て、まもなくコートに戻ります! たとえ数大会のためでも、プレーしたいという気持ちと競うことへの興奮はしっかりと感じています。
万全を期すために懸命に取り組んできましたが、それ以上に、ここに至るまでの過程を心から楽しむことができました。テニスへの愛や、皆さんと一緒に最後のスリルを味わいたいという思いから、今回の復帰を決断しました。皆さんとこの瞬間を共有できることを願っています」
また同投稿でコルネは直近のスケジュールについて、今月31日に開幕する下部大会「ソロギロネス女子国際オープン」(スペイン/ラ・ビスバル・デンポルダ/WTA125)で復帰戦に臨むと発表。その後「オープン・キャップファイナンス・ルーアン・メトロポール」(4月14日~20日/フランス・ルーアン/WTA250)、「マドリード・オープン」(4月22日~5月4日/スペイン・マドリード/WTA1000)予選、「イタリア国際」(5月6日~18日/イタリア・ローマ/WTA1000)予選に出場する予定だと明かした。
最近は数々の若手の台頭もあり、コルネの復帰ロードは険しい道のりになるかもしれないが、彼女の持ち前の粘り強さと豊富な経験で様々な壁を打ち破ってくれることを期待したい。まずは復帰戦でコルネがどんなプレーを見せてくれるのか非常に楽しみだ。
文●中村光佑
【画像】現役復帰を発表したコルネのインスタグラム
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