20歳で、初先発で、2キャップ目で。0-0サウジ戦で差した光明。大先輩が感じる高井幸大の成長「顔つきも全然違う。良い成長曲線にある」

 3月25日に開催された北中米ワールドカップ(W杯)アジア最終予選の第8節で、森保一監督が率いる日本代表は、サウジアラビア代表と埼玉スタジアムで対戦。0-0で終わった。

 5日前にバーレーンを2-0で下し、W杯出場を確定させたなか、先発を6人変更。バーレーン戦で途中出場からゴールを決めた鎌田大地、セルティックでゴールを量産している前田大然、20歳の高井幸大らがスタメン入りした。

 メンバーを入れ替えてもきっちり勝点3を掴みたいところだったが、ベタ引きでガチガチの守りを前に、最後までゴールを奪えず。グループ3位で、予選突破ラインの2位オーストラリアを僅差で追うサウジアラビアと、勝点1を分け合った。

 全体的にフラストレーションが募った一戦で唯一、分かりやすくポジティブな点として挙げられるのは、高井のパフォーマンスだろう。

 川崎フロンターレに所属する若きDFは、A代表デビューを果たした第1節の中国戦(7-0)以来、半年ぶりにピッチに立った。ただ、すでに大量リードしていた71分から出た前回とは異なり、先発でだ。
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 すると高井は、3バックの右として終始冷静にプレー。縦パスでチャンスの起点にもなれば、73分のCK時には自らチャンスを迎えたが、ヘディングシュートは枠を捉えきれず。ヒーローにはなり損ねたとはいえ、2キャップ目、初先発を考えれば、上出来も上出来だ。

 日本サッカー協会の宮本恒靖会長は試合後、「的確というか、判断を間違えずに良いプレーが多く見られた」と28歳下の後輩DFを称えた。また、自信の表れと言える、顔つきの変化も感じているようだ。

「自分が初めてコウタを見たのは22年の9月なので、その時と比べると、Jリーグでプレーしているなかで自信もつけているし、プレーの端々からも見えるし、コメントからもそれは見える。全然今、下(の階)で会っても顔つきも全然違うし、良い成長曲線にある選手のプレーであったり、表情なのかなと思います」

 一方、高井本人は、20歳でのスタメンについて問われると、「まだまだ成長が足りない」と自己評価。あくまで貪欲だ。北中米W杯まではあと1年3か月。先輩に追いつけ追い越せで、4年に1度の大舞台で眩い輝きを放てるか。

取材・文●有園僚真(サッカーダイジェストWeb編集部)

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