
[北中米W杯アジア最終予選]日本 0-0 サウジアラビア/3月25日/埼玉スタジアム2002
安定感を欠き、批判を浴びたアジアカップを経て、22歳の守護神の背中は、日増しに大きくなっている。
3月25日に開催された北中米ワールドカップ(W杯)アジア最終予選で、森保ジャパンはサウジアラビアと対戦。すでに予選突破を決めていることもあり、先発6人を入れ替えて臨んだなか、5バックでガチガチに固めた相手の守備を前に最後までゴールを奪えず、スコアレスドローで終わった。
カタールW杯のコスタリカ戦(0-1)以来、2年4か月ぶりに無得点に抑え込まれ、攻撃面で問題が露呈した一方で、日本がずっと押し込んでいたとはいえ、守備陣はこの日もきっちりシャットアウト。決して集中力を切らさず、一発の力を秘めるサウジに隙を与えなかった。
22分にはタイミング良く前に飛び出し、プレスを受けるなかヘッドでパスを繋いでみせた鈴木彩艶は試合後、「アジアカップの経験は活きている」と胸を張った。
「アジアカップの振り返りでもあった力を入れすぎない部分は、意識してできています。準備のところでも視野広く持てていますし、1歩目も素早く準備できていますし、そういったところに繋がっているかなと。『やろう、やろう』としすぎると、かえって悪い方向に行ってしまうこともある。自分自身、パワーがあるのは分かっているので、良い意味でリラックスすることが大事だと思っています」
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昨夏にベルギー1部のシント=トロイデンから、4シーズンぶりにセリエAに復帰したパルマに移籍した。新天地で自身が最も成長したと思う部分に「準備」を挙げた鈴木に、続けて、“守備の国”でプレーする前後でのギャップについて尋ねると、多岐に渡る役割にフォーカスした答えが返ってきた。
「もちろんゴールキーパーとして、ゴールに向かってきたシュートを守るのもそうですけど、クロスだったり、背後のボールを守るところも常日頃からゴールキーパーコーチに言われています。ゴールを守るだけじゃないところは、レベルアップしている部分かなと思います」
着実に成長するなかで、イタリアでの生活も「だいぶ慣れてきた」ようだ。
「楽しみな過ごし方は特にはないですけど…チームメイトと食事に行くこともありますし、良い関係性でできているかなと思います」
パルマは現在、セリエA残留ラインぎりぎりの17位に位置している。出場停止の4節を除き、全試合でゴールを守っている鈴木は、良好な関係を築く仲間と共に残留に導けるか。ミッションを達成した時、その背中はより大きくなるはずだ。
取材・文●有園僚真(サッカーダイジェストWeb編集部)
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