
レッドブルでモータースポーツアドバイザーを務めるヘルムート・マルコが、メインチームであるレッドブル・レーシングでマックス・フェルスタッペンのチームメイトを務めるドライバーとして、姉妹チームのレーシングブルズから経験豊富な角田裕毅ではなく、ルーキーのリアム・ローソンを昇格させることを決めた理由を改めて明かした。
2025年シーズン開幕からレッドブルで起用されたローソンだったが、F1での経験はたった11戦。オーストラリアGPと中国GPでは苦戦を強いられた。これを受けて、チームは第3戦日本GPからF1参戦5年目の角田を昇格させることを発表した。
レッドブル・レーシングのクリスチャン・ホーナー代表は、シーズン途中から角田を起用する理由について、フェルスタッペンですら手懐けることに苦労している2025年マシンRB21の開発に角田の経験値が活きると説明していた。
そして正式発表を前にOE24のインタビューに応じたマルコは、角田をレッドブル・レーシングで起用するには一貫性がなさすぎると感じていたものの、ローソンはトップチームの重圧に耐えられず“パンチドランカー”状態になっていたと明かしていた。
「ユウキは一貫性がなさすぎた。だから全会一致でローソンに決めた」とマルコは言う。
「しかしプレッシャーが増す中、彼はオーストラリアでの初日から結果を出せなかった。それから彼は下降線を辿っていった」
「打ちのめされたボクサーのようなモノで、そこから抜け出すのはとても難しい。そういう意味では、間違いだった」
2025年シーズンのF1では、開幕からマクラーレンが速さを見せて2連勝。中国GPのF1スプリントではフェラーリのルイス・ハミルトンも勝利を飾った。
昨年コンストラクターズランキング3位に終わったレッドブルは、ローソンの苦戦もさることながら、チーム全体としても苦戦。5度目のドライバーズチャンピオンを目指すフェルスタッペンは、開幕から望んだような優勝争いができていない。
そのためフェルスタッペンは日本GPを前に、イギリス・ミルトンキーズにあるチームのファクトリーを訪れ、フェルスタッペンが弱点の洗い出しを行なっているとマルコはmotorsport.comに明かした。
「我々は努力をする必要がある。マックスは来週エンジニアたちとファクトリーへ行き、弱点がどこにあるか話し合う」と中国GPの際にマルコはそう説明した。
「できるだけ早くマシンを改善しなければならないが、それには時間がかかることは分かっている」