
この春から小学2年生になる娘がひとりで習いごとに通うようになり、はじめてGPS端末を迎え入れることにしました。紆余曲折の末に選んだのは3月15日に発売したキッズスマートウォッチmyFirst Fone S3c。さっそくレビューします。
見守り型スマートウォッチmyFirst Foneとは?

最初はシンプルなGPS端末を探していたわが家。検討するうちに通話ができるキッズ携帯が候補に挙がるようになりましたが、今度は紛失や不携帯の心配がでてきました。そこで最終的に選択したのが腕時計型のキッズスマートウォッチmyFirst Fone S3cでした。
myFirst Foneはシンガポール発の見守り型スマートウォッチです。なかでもS3cは同ブランドの最安価エントリーモデルとして、本体価格9,980円(税込)で3月15日に発売されたばかり。

▲出典:https://jp.myfirst.tech
ソフトバンク回線を利用したmyFirst FreeSIMが内蔵されており、ほかのSIMに差し替えることはできません。データ通信は無制限の月額980円(税込)。これは通話やチャット、GPS追跡など、すべて込みの利用料です。
myFirst Fone S3cができることはいたってシンプル。主に音声通話、ビデオ通話、メッセージや写真の送受信、カメラ、SOS発信、GPS機能です。
「myFirst Circle」という子ども向けのSNSアプリは入っているものの、それ以外のSNSやインターネットブラウザ、ゲームなどは入っていません。
デジタルデバイスデビューにはちょうどよく、できることが限られているからこその安心感がありました。
結論から言えば、とても便利
製品を手にしたら最初にウェブサイトからSIM開通の手続きをする必要がありますが、すぐに使用できるようになりました。

最初に結論を言ってしまうと、とにかく便利。当たり前ですが連絡手段があるというのはとても助かります。習いごとのあとに急遽落ち合うことになった際にも、すんなり待ち合わせができたことに感動しました。
またスマートウォッチ型を選んだポイントは携帯性の良さでしたが、バイブレーションで直に振動が伝わるので、連絡した際にすぐに気づいてもらえるというメリットもありました。
最初に子どもと外でテスト使用をしたのですが、公園で遊びに夢中になっているときでもメッセージを送るとすぐに気づいてくれました。バッグに入れて持ち運ぶタイプのキッズ携帯ではこうはいかないと思います。その場合は、GPSの精度が重要になるかもしれません。
GPSの精度はそこそこだが、それ以外で満たされる
じつはS3cの位置情報にはズレを感じました。状況にもよりますが、たとえば在宅時に現在地を確認すると30~50mほどのズレがあります。また移動時にもタイムラグがあり、精度を欠いていました。
ちなみに同じmyFirst Foneで7月に発売される最上位機種のS4はより高度なGPSトラッキングで精度を高めているようです。ただし本体価格は34,800円(税込)とS3cの3倍以上です(先行予約販売中は26,100円)。

▲出典:https://jp.myfirst.tech
わが家の場合、今のところ通話やメッセージのやりとりで満たされていることもあり、S3cのGPSの精度でもあまり不便に感じることはありません。
メッセージの「定型文のみ」がかえって大正解!
重宝しているのがメッセージ機能です。子どもが送信できるのはスタンプ、定型文、音声、写真です(親からは自由にテキストメッセージを送信することができます)。
使用前はメッセージのやりとりが自由にできないことがマイナスポイントでした。でも、この「定型文だけ」の機能が、わが家には大正解でした。
というのもテスト使用時に気づいたのですが、娘の場合、たとえば受信したメッセージを確認するときなどは、どうしても手元に集中しがちでした。

自分で文字を入力しようとすればそれだけ時間がかかります。テストは安全な場所で行いましたが、これがひとりで安全が確保できていない場所だったらと思うと肝が冷えます。
定型文なら選択肢のなかからサクっと選ぶことができ、手元に集中する時間を減らすことができます。

定型文の内容は親が最大20個まで自由に設定できるので、適宜変更しながら使っています。定型文で対応できない場合は、音声メッセージを残せるので、何の問題もありませんでした。
見た目の「カワイイ!」が大事
myFirst Fone S3c は子どものためのエントリーモデルながら、大人が使っても違和感がないほどデザインに高級感があります。
ただしS3cはライトグレー一択なので、6歳女児の心を掴むことができるのか一抹の不安がありましたが、はまらなければ別売りのベルトも検討しようと思っていました。

▲出典:https://jp.myfirst.tech
ところが実際は「カッコイイ!」と大喜び。トップ画面の時計のデザインが変えられることに気づき、気分によって使い分けるのを楽しんでいました。

また今のところ時計型がベストだと思っていますが、もし学校に持って行く必要性を感じたら、別売りのシリコンケース(ネックストラップ、カラビナ付き)に入れて行くのが便利そうです。

▲出典:https://jp.myfirst.tech
まだまだ注意力散漫なところがある今のわが子には、おしゃれな時計型で必要最低限の機能を備えたスマートウォッチはピッタリのアイテムでした。
でもきっと成長に応じて必要な機能やスタイルは変わっていくでしょう。親子で安全な使い方を学びながら、その時々で見極めていきたいと思います。