ウイリアムズ、サインツJr.に関する不穏な噂を一蹴「彼だけ旧型シャシーを使っているわけないじゃないか!」

 ウイリアムズのチーム代表を務めるジェームス・ボウルズは、カルロス・サインツJr.が2024年型の旧シャシーを修理して使用しているとする最近の噂について真相を明かした。

 フェラーリに4年間所属し、今季ウイリアムズに移籍したサインツJr.はそのパフォーマンスに大きな期待を寄せられていたが、開幕2戦ではチームメイトのアレクサンダー・アルボンの後塵を拝している。どんなドライバーでも新しいチームに慣れるには時間が必要で、サインツJr.も現在はその調整段階にあるのだ。

 ウイリアムズが最近公開したビデオの中で”噂”について触れたボウルズ代表は、次のように説明している。

「アレックスもカルロスも、同じシャシー、同じフロントウイング、同じギヤボックスなど、まったく同じ装備を使っている。すべてが同じ仕様、同じ基準だ」

「『カルロスに2024年型のシャシーを使わせているのか』という疑問に対しても、もっと具体的に言く。だからそれについて話を広げよう。両ドライバーとも昨年のシャシーを進化させたものを走らせているので、まったく同じように進化している」

「だが我々は常に、この現行レギュレーション最終年に向けて、シャシーをゼロから設計し直すのではなく、効果的に進化させるつもりでいたのだ。そしてそれは、2026年以降に関する投資に全力を尽くすことを可能にするので、本当に重要なことなんだ。それは金銭的な問題ではなく、時間的なリソースの問題なんだ」

「我々はみんな、予算上限を意識している。しかしそのおかげで再最適化を図ることができる。そして我々は2026年に向けてできる限りのモノを手に入れられるようにしている」

「シャシーにはかなりのポテンシャルがあることはわかっていた。その結果として順位を上げることができたし、今持っているパッケージからもっとパフォーマンスが引き出せると思う」

「また、グリッド上の多くのチームが我々がやったことと似たようなことをしていると思う。だから、疑問に具体的に答えるなら、2人のドライバーはまったく同じものを使っている。それは2024年のシャシーの進化版だ」

 中国GPではアルボンが9位、サインツJr.が13位でフィニッシュ。しかしレース後にフェラーリの2台とピエール・ガスリー(アルピーヌ)が失格となったため、アルボンは7位、サインツJr.が10位に繰り上がった。

 結果として、ウイリアムズは現在コンストラクターズランキング4番手タイ。すでに獲得ポイントで昨シーズンと並ぶ17ポイントを獲得している。