
2025年のF1序盤戦は、マクラーレンが圧倒的な速さを持っているように見える。ここまで2連勝しているが、元ハースF1のチーム代表であるギュンター・シュタイナーは、ライバルが追い上げてくる可能性が高いとして、ミスを犯すことは許されないと語った。
開幕戦オーストラリアGPではランド・ノリスが優勝、第2戦中国GPではオスカー・ピアストリが優勝しノリスが2位に入ったマクラーレン。開幕戦でもレース終盤に降った雨に足を取られてピアストリはコースオフしているため、もしそれがなければ、2戦連続でマクラーレンが1-2フィニッシュを果たしていた可能性が高い。
そういう意味ではマクラーレンMCL39は、今季ここまでの最強マシンであるのは間違いないだろう。ノリスはドライビングが難しい旨を明かしているが、パフォーマンスに関しては疑問の余地はないだろう。
ただハースF1の元代表であるシュタイナーは、今はマクラーレンが強さを発揮していたとしても、手綱を緩めるだけの余裕はないと語る。
「マクラーレンと張り合える相手はもういないなどとは言わない」
シュタイナーはポッドキャスト番組に出演した際にそう語った。
「見た目ほど簡単なことではない。(中国GPの)スプリントで見たように、完璧にやらなければ負けてしまう。マクラーレンでもミスは許されない。常に、彼らを打ち負かす準備が出来ている人がいるからだ」
中国GPのF1スプリントでは、フェラーリに加入したばかりのルイス・ハミルトンがポールポジションから逃げ切り。マクラーレンの2台は苦戦した。ピアストリこそ2位に入ったものの、ノリスは大いに苦戦し、8位フィニッシュに終わった。
「彼らが完璧に仕事をすれば、間違いなく勝てるチームだと思う。たしかに他を大きく引き離したが、1周全体とかそういう話ではない。例えばメルセデスも、スピードは優れている」
メルセデスの特にジョージ・ラッセルは、ここまで2戦連続で3位表彰台を獲得している。そして前述の通りフェラーリも速さを見せることが多い。また、レッドブルは今季マシンRB21のドライビングが難しく苦戦しているようにも見えるが、マックス・フェルスタッペンは常に上位を走っている。日本GPから加入する角田裕毅がこのフェルスタッペンをサポートできれば、さらに上位争いに加わってくる可能性がある。
なおシュタイナーは、今季のピアストリに注目しているという。
「彼は週末を通じて調子が良かった。今季のワールドチャンピオンが誰になるかという賭けをするなら、今ならピアストリに賭けるだろう。予選後の彼の話を見ても、とても陽気だった。もっと良い成績を欲しがっているし、本当に楽しんでいるようだ」
さて、今週末のF1日本GPはどんな結末になるのだろうか?