「ドラゴンクエスト」シリーズには、タイトルを重ねるにつれ、さまざまな呪文が追加されてきました。なかには、「名前から効果は何となく分かる」ものの、「使いどころがいまいち分からない」マイナーな呪文がありました。



呪文を封じてくる「キャットフライ」などと戦うときに有効な「マホリー」だが、肝心の魔法使いがマホトーンを食らっていると使えない。

【画像】おお…どんな呪文や特技を使うんだろ? コチラがHD-2D版『ドラクエ2』追加キャラの「謎の少女」です(画像:5枚)

効果は名前からなんとなく分かるものの…?

 HD-2D版『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』で、「ザオ」「ベホイム」などの呪文が追加されました。初めて見るとはいえ、久しぶりに「ドラクエ」をプレイしたファミコン世代のプレイヤーも、「ザオはザオリクの系統かな」「ベホイムはベホイミの上位?」と名前から効果が想像できたのではないでしょうか。実際に使ってみると、上位呪文を覚えるまでのつなぎでしかなくても、便利な面もありました。

 一方で、歴代ナンバリングタイトルのなかには「名前から効果は何となく分かる」ものの、「使いどころがいまいち分からない」まま、マイナーな呪文となってしまったものもありました。

 HD-2D版『ドラクエ3』で追加された「マホリー」は、『ドラゴンクエストX』で初登場しました。『ドラクエ3』においては「魔法使い」「賢者」が習得する呪文で、「マホトーン」などで呪文を封じられた味方の状態を回復することができます。呪文版の「キアリー」という意味での名付けでしょうか。

 タイミングが合えばありがたい呪文ですが、使い手自身が封じられてしまった状態では、当然マホリーも使うことができません。呪文を封じてくる敵との戦いに備えるのであれば、アイテムの「ささやきのみつ」のほうが確実です。

 続いて、『ドラゴンクエストIX 星空の守り人』で初登場した「ボミエ」です。敵のすばやさを下げる「ボミオス」と同じ系統であることは、名前から想像がつきます。ボミオスが敵1グループに対して効果があるのに対し、ボミエは敵1体のすばやさを下げる呪文です。

 そもそもボミオス自体が、「敵のすばやさを下げるより、ピオリムで味方のすばやさを上げたほうが良い」と、使い勝手がいまいちな呪文として語られることが多く、さらに効果が限定されるボミエを選ぶシーンはなかなかなさそうです。

 最後に、ナンバリングタイトルでは『ドラゴンクエストVIII 空と海と大地と呪われし姫君』にのみ登場する「マホアゲル」です。MPを味方に分けられる呪文で、名前の「まんま」な効果です。「ヤンガス」のみが習得しますが、彼の最大MPは多くなく、多用できるものではありません。呪文の使い手の「ゼシカ」や「ククール」のMPが枯渇しそうなときに、ヤンガスに余裕があれば使うこともあるでしょうか。

『ドラクエ9』以降は特技「MPパサー」が登場したため、マホアゲルはその役目を1タイトルのみで終えてしまいました。

HD-2D版『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』:
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