今から30年前の1995年4月は、今なお新刊が発売されているライトノベルや、当時としては新機軸の「ガンダム」、そして当時人気のあった対戦格闘ゲームのアニメなど、多くの作品が始まった月です。現代のさまざまなブームにつながる流れを作り出したといえる3作品を紹介します。



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【画像】えっ、落差スゴすぎだろ! これが劇場版『スレイヤーズ』と同時上映された衝撃アニメです(5枚)

当時珍しかった「ラノベ原作」 アニメ展開も盛んな『スレイヤーズ』

 今から30年前の1995年4月に放送開始した3つのアニメ作品は、いずれも現代のさまざまなブームにつながる流れを作り出した重要作品でした。

 1995年4月7日からテレビ東京系で全26話が放送された『スレイヤーズ』は、当時としては珍しいライトノベル原作(著:神坂一 画:あらいずみるい)アニメとして制作され、非常に高い人気を獲得しました。

 声優は、ヒロインのリナ・インバースを林原めぐみさん、相方のガウリイ・ガブリエフを松本保典さんが務め、ゼルガディス=グレイワーズ役の緑川光さんとアメリア=ウィル=テスラ=セイルーン役の鈴木真仁さんを交えた掛け合いは、当時の声優ファンにとってかけがえのないものでした。

 人気の高さから、シリーズは現在まで続いています。2024年までにTVアニメと劇場版がそれぞれ5作品ずつ制作され、OVAも全6巻が発売されています。今では多数制作されている原作付きアニメの源流のひとつといえる作品ですが、2025年3月19日には、最新の短編集「スレイヤーズすぴりっと。 『王子と王女とドラゴンと』」が13年ぶりに発売されるなど、まだまだ現役のシリーズです。



ドレスアップした主人公「ヒイロ・ユイ」と「リリーナ・ドーリアン」の30周年記念ビジュアル (C)創通・サンライズ

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北米で初めて公開されたガンダム作品『新機動戦記ガンダムW』

 1995年4月7日から放送された『新機動戦記ガンダムW』は、前年に放送された『機動武闘伝Gガンダム』と同様に、宇宙世紀から離れたガンダム作品として制作されました。主人公のヒイロ・ユイを始めとした個性豊かな5人のガンダムパイロットや、ライバル的存在のゼクス・マーキスは女性人気が非常に高く、ファン層の拡大に大きく貢献した作品でもあります。

 またセリフ回しが印象的な作品でもあり、特に1話でヒイロがヒロインのリリーナ・ドーリアン(ピースクラフト)に対して言い放った「お前を殺す」のインパクトの強さは良く知られています。

 現在、バンダイナムコホールディングスは海外、特にアメリカでの展開に力を入れていますが、『ガンダムW」がアメリカで最初に放送されたガンダム作品として高い人気を獲得したことは、大きな影響を与えているでしょう。アメリカのみならず多くの国で放送された同作は、日本と世界をつなぐ架け橋として、今も大きな存在感を放っています。



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