スタンドには多くの女子中高生の姿。憧れの存在になれるように――なでしこ南萌華がコロンビア戦で感じた原動力

 ちょうど桜が満開となった大阪市東住吉区にある長居公園。敷地内にあるヨドコウ桜スタジアムでは、春休みだからだろうか、スタンドには多くのトレーニングウェア姿の女子中学生や高校生の姿が目立った。

 なでしこジャパンは4月6日に国際親善試合でコロンビア女子代表と対戦。ニルス・ニールセン新体制となって初めての国内でのゲームだ。

 日本はハイプレス&ショートパスを主体に序盤から押し込んだが、わずかな隙を突かれ、前半に先制を許す。後半も攻めあぐねたなか、アディショナルタイムに高橋はながPKを決め、1-1の引き分けに持ち込む。敗戦は免れたが、やや消化不良の一戦でもあった。

 相手に打たれたシュートは1本。その1本を決められた。最終ラインでフル出場したDF南萌華は「海外の選手、チームはあの1本を決めてくる。そこはしっかりと準備しないといけない。あの1点で今日は勝ちを逃してしまったと考えると、本当にそこは反省です」と悔やんだ。
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 理想とするゲームを見せられたわけではなかった。それでも、コロンビア戦では、スタンドに詰めかけたファン・サポーターが、なでしこジャパンの一挙手一投足に目を輝かせ、試合後も声援を送っていた。

「(合宿を行なっていた)Jグリーン堺の練習から、サッカーをやっている女の子たちや、小さい子たちまで見に来てくれていました。やっぱり、そういう子たちが憧れる存在にならなきゃいけないですし、今日みたいに日本でできる試合を大事にしていきたいと感じました」(南)

 現在の日本女子代表のメンバーは多くが海外組だ。イタリアのローマに所属する南は「自分自身、海外でやっているので、日本に来た時はサッカーをやっている女の子たちとの交流も大切にしたい」という。

 彼女たちの憧れでいられるように――そんな想いで、南ら選手たちは長居のピッチに立っていたのだろう。

取材・文●渡邊裕樹(サッカーダイジェスト編集部)

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【画像】ヨドコウ桜スタジアムで声援を送ったなでしこサポーター(Part2)

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