「アジアは簡単じゃない」「苦い薬になった」廣山ジャパンはベトナムと痛恨ドロー。神田泰斗は「まだまだ足りていない」と反省【現地発】

[U-17アジア杯・GS第2節]日本 1-1 ベトナム/4月7日/Okaz Stadium

 まさかの結末だった。

 U-17ワールドカップの最終予選を兼ねたU-17アジアカップ。グループステージ初戦のUAE戦を4-1で制した若き日本代表は、4月7日に行なわれた第2節でベトナムと対戦した。

 今年11月に開幕するワールドカップから参加国が48か国となり、アジアの枠も開催国のカタールを除いて8か国に拡大(前回までは4か国)。準々決勝に進出した時点で本大会行きが決まるため、廣山望監督が率いる日本はベトナム戦で勝点3を積み上げれば、GS突破を決めると同時に出場権が得られる状況だった。

 しかし――。日本は13分にFW吉田湊海(鹿島ユース/2年)のゴールで先制に成功したが、以降はベトナムの堅守を崩せない。追加点こそ奪えずにいたが、1点リードで試合の終盤を迎える。このまま逃げ切りたかったが、90+6分、ゴール前にボールを蹴り込まれ、前に飛び出したGKエジケ唯吹ヴィンセントジュニア(鳥栖U-18/2年)が相手FWをエリア内で倒してしまいPKを献上。これを決められて1-1で決着。土壇場で“勝点2”を失い、ワールドカップの出場権獲得も最終節に持ち越しとなった。

 がっくりと肩を落とした選手たち。「アジアは簡単じゃない」とエジケが言えば、廣山監督も「本当に苦い薬になった」と厳しい表情を浮かべた。
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 失点パターンはUAE戦と同じ。ディフェンスラインとGKの間に蹴られ、中途半端な対応になった点は改善しなければならない。副キャプテンを務めるボランチのMF神田泰斗(大宮U-18/2年)は言う。

「昨年の夏に1回、ベトナムとは対戦していて、僕たちは0-1で負けている。相手が引いてくるのは想定内で、どうこじ開けていくかは全員で共有していた。前半の序盤に1点が取れたのはすごくポジティブだったけど、最後に隙があった。理想はセンターバックかウイングバックの選手が競り勝てればいいけど、全部がそうはいかない。チャレンジ&カバーのところで、初戦もベトナム戦も失点した。凌いでいた部分もあったけど、最後のところでカバーの意識を持たないといけない」

 1-0のままでゲームをクローズさせられなかった。神田は「(終盤は)前から行くのか、ちょっと引いてブロックを作るのか。チームとしてそこが合っていなかった。勝ち切るために僕も周りに発信して、セーフティにいこうと話をしていたんですけど…」と悔やむ。

 痛恨のドロー。もっとも、2戦を終えて日本は1勝1分けの勝点4でグループ首位に立っており、優位な立場に変わりはない。10日に行なわれるオーストラリアとの最終節で勝点1以上を掴めば、自力で世界大会への挑戦権を獲得できる。

「まだまだ足りていない。今回の同点弾が僕たちに教えてくれた」とは神田の言葉。気持ちを切り替え、ベトナム戦の反省を活かして、廣山ジャパンは大一番に向けて準備を進めていく。

取材・文●松尾祐希(サッカーライター)

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