【詳細レポート】角田裕毅18番手。ロングランでも低調なセッションに……一方マクラーレンはワンツーで必勝体制?|F1バーレーンGP FP2

 F1バーレーンGPのフリー走行2回目が行なわれ、マクラーレンのオスカー・ピアストリがセッション最速。レッドブルの角田裕毅は18番手だった。

 日中に行なわれたフリー走行1回目からは一転日没を迎え、気温31度、路面温度36度というコンディションで始まったFP2は、予選・決勝と同じ時間帯のため、データ取りにおいては非常に重要。FP1では6名のルーキーが走行を担当し、マシンを譲ったレギュラードライバーはFP2がこの週末初走行となったこともあり、ピットレーンがオープンとなると、20台が続々とコース上に姿を現した。

 FP2序盤では、多くのドライバーがミディアムタイヤを選択。マクラーレンの2台やアルピーヌのピエール・ガスリーがハードタイヤを履いた他、メルセデス勢やレッドブルのマックス・フェルスタッペンなどはソフトタイヤを履いた。またフェラーリのルイス・ハミルトンはミディアムタイヤで3周を走行した後、ソフトタイヤへ切り替えた。

 するとアストンマーティンのフェルナンド・アロンソには早速ステアリングのトラブルが発生。意図的にリセットを行なうためか、一時的にステアリングを外すというシーンもあり、ピットへと戻った。

 セッションが20分を切ったところで、ここまでミディアムタイヤを履いていたドライバーもソフトタイヤに切り替えた。フェルスタッペンは2セット目のソフトタイヤを投入し、1分31秒330でトップに浮上した。

 その後は各車がアタック合戦を展開し、ランド・ノリスが1分30秒659、ピアストリが1分30秒505をマークし、マクラーレン勢がワンツーとなった。角田は遅れてのタイム計測となったが、セクター1からセクター2にかけて伸び悩み、フェルスタッペンから0.694秒落ちの1分32秒024と後方に沈んだ。

 フェラーリのシャルル・ルクレールのように新品のソフトタイヤを投入するドライバーもいたが、セッション後半はレースを見据えたロングランがメインに。レースでも使用されると考えられているソフトタイヤを含め、各車とも積極的なデータ収集を行なった。

 1時間のセッションが終了し、結果的にマクラーレンのワンツーは変わらず。FP2最速のピアストリから3番手につけたメルセデスのジョージ・ラッセルまでが0.527秒差と、チームの1発アタックでの強さは健在だと言える。

 ロングランでもマクラーレン勢は強力。ノリスはユーズドのソフトタイヤを履いて1分36秒台で走り始め、デグラデーション(性能劣化)は見られたものの、スティント後半でも1分39秒台前半をキープしていた。同様の傾向がピアストリにも見受けられた。

 3番手ラッセルは、同じくユーズドのソフトタイヤを履いて1分38秒台から1分39秒台中盤のペース。タイムシートではメルセデス勢に挟まれる形で4番手にシャルル・ルクレールがつけるフェラーリ勢が、ここに食らいついていけるかが注目だ。

 前戦日本GPでF1初入賞を果たしたレーシングブルズのアイザック・ハジャーは6番手。なんとフェルスタッペンを0.092秒上回ってみせた。ロングランでは絶好調とは言えない状況だが、熾烈な中団争いの中で予選・決勝に向けて期待ができる。

 一方で不安なのが、18番手に沈んだ角田。ショートランだけでなく、ユーズドのミディアムタイヤを履いて行なったロングランでは1分39秒台後半から1分40秒台前半というペース。本人曰く、フロントタイヤのロックアップに苦しんでいるようで、2日目以降に向けて課題は多そうだ。

 各車の走行プランや燃料搭載量など未知数なことが多いものの、初日を終えた時点で好調そうなチーム、苦戦を強いられているようなチームが見えるFP2となった。