角田裕毅、レッドブルF1昇格2戦目は厳しい出だし「もっと上手くやれたはず」予選Q3進出悲観視もチーム首脳は巻き返しに自信

 F1バーレーンGPのフリー走行2回目で18番手に終わった角田裕毅は、「もっと上手くやれたはずだ」とセッションを振り返った。

 前戦日本GPから急遽レッドブルへの昇格が決まった角田。バーレーンGPが新天地での2戦目となるが、初日を終えた時点では厳しい出だしとなった。

 角田はFP1で9番手とまずまずの順位につけたものの、予選・本番とコンディションが近くレギュラードライバーも全員集結したFP2では18番手。ワンツーで初日を締めくくったマクラーレン勢が抜け出している感はあるものの、7番手となったチームメイトのマックス・フェルスタッペンからも0.624秒差という結果に終わった。

 ユーズドのミディアムタイヤを履いて行なったロングランでも角田は1分39秒台後半から1分40秒台前半と低調。フロントタイヤでのロックアップが多発していると訴ていた角田だが、セッションの進め方にも改善点が見つかったという。

「また少し学びを得ました。パフォーマンスを見るために、マシンごとにセッティングを変えましたが、今回のセッションは全体的に上手くまとまらず、かなりとっ散らかっていました」

 FP2終了後、角田はそう語った。

「例えば、ガレージの外や無線などでのコミュニケーションミスも多かったです。突然乗ってから5回目のセッションですし、これも学習プロセスの過程だと思っています。明らかに、最高のセッションではありませんでした」

 また角田は、レッドブルの2025年マシンRB21にはパフォーマンスが眠っているとしつつも、力を引き出すことに苦戦していると説明し、オペレーションの部分でも改善していくことができる部分が大いにあると強調した。

「ポテンシャルは……見極めるのが難しいですが、言った通り、僕らはセッティングを分けたので、力がある感覚はあります。ただ、それを引き出すのが難しいんです」と角田は言う。

「僕としても、ラップタイムが出る位置取りや、スムーズなセッション運び、ウォームアップ、スイッチ類など、もっと上手くやれたはずです。今回は全体的にめちゃくちゃでした」

「今後はこのような状況を避ける必要があります。もしかしたら、僕とウッディ(リチャード・ウッド/担当レースエンジニア)は今夜出かけて、もっと関係を築いていく必要があるかもしれません!」

 そして予選・決勝に向けた期待を訊かれた角田は、こう答えた。

「良くなることを願っています。今回よりも、もっと良くする必要があります。色々なことを変えていくつもりです」

「今のところ苦戦していますが同時に、オペレーションや色々なところでタイムが大きくなっていて、もっと改善できる部分があると分かっています。まだ楽観的な気持ちではいますが、今のままではQ3進出は難しいでしょう」

 なおレッドブルのモータースポーツアドバイザーを務めるヘルムート・マルコはFP2終了後、レッドブルが抱える問題として「遅すぎるし、タイヤも熱くなりすぎている」と説明。2日目以降はセットアップ変更を施して、マシンのスイートスポットを探っていきたいと語った。

「(問題が)分かっていたら、我々は変えている。しかし日本GPのようにセットアップを変更し、2日目はより競争力が発揮できるようなセットアップのベストな組み合わせを実現したいと思う」

 そう語ったマルコは、フェルスタッペンと角田が異なる走行プランを組んでいたとして、18番手という数字が角田のポテンシャルをそのまま表しているわけではないと説明した。

「ユウキは別のことを試していた。だからタイムには表れていない」とマルコは言う。

「2日目には確実に速くなるだろう」