開幕PPのENEOSスープラ大嶋和也、「今年のクルマは自信を持って踏める」と手応え。天候怪しい決勝は雨がいい?

 岡山国際サーキットで行なわれたスーパーGT開幕戦で、ポールポジションを獲得したのは14号車ENEOS X PRIME GR Supraだった。Q2での福住仁嶺のレコード更新スーパーラップがフィーチャーされているが、相方のベテラン大嶋和也もQ1でトップと0.070秒差の3番手につけるなど、高いパフォーマンスを見せた。

 14号車ENEOSは昨年、なかなか噛み合わないレースが多くランキング11位に沈んだ。大嶋も、昨年はマシンを乗りこなせず苦しいシーズンだったと振り返る。

 チームは今季に向けて監督・エンジニアを変更。武田敏明氏が監督、高田剛氏がチーフエンジニアとなった。そういった点でも未知数なパッケージであったが、今回の結果が示すようにかなり良い化学反応を起こしているようだ。

 大嶋は記者会見で次のように語った。

「昨年から今年にかけてエンジニアと監督といった体制が変わって、最初から結果を出すのは難しいかなと思っていましたが、チームみんなで頑張って準備してきた成果がいきなり出せたことが本当に嬉しいです」

「僕としても、昨年はなかなかクルマを乗りこなせなくて苦しいシーズンでしたが、今年のクルマは本当に自信持って(アクセルを)踏めるし、非常に良い流れでここまで来れています」

 14号車ENEOSと言えば、大嶋と山下健太のコンビだった時代から岡山と相性が良い。しかし大嶋によると、今季から新たな方向性のセットアップに取り組んだ結果のポールだったとのことだ。

 ただ大嶋が懸念するのは天候。決勝日は昼頃まで雨の予報であり、13時決勝のスタートまでに雨は止むのか、路面は乾くのか未知数な状況なのだ。大嶋は抽選で決勝スタートタイヤに選ばれたタイヤはハードコンパウンドだと明かし、「明日雨が降っちゃえばいいですが、降ってないとなると厄介だな」と述べた。

 とはいえ、ロングランのフィーリングも悪くないとのことで、大嶋は苦しんだ昨シーズンのリベンジに燃えている。彼は記者会見をこう締め括った。

「昨年本当に苦しいシーズンを送ってきたので、今年の開幕戦で優勝して、流れを一気にガラっと変えて、今年はチャンピオンを狙っていきたいなと思っています。今日は(酒を)一滴も飲まずに、明日に備えたいなと思います(笑)」

 ちなみにこのコメントの後、GT300のポールシッターである片岡龍也が「実は昨年一滴も飲まずにやって、パッとしなかったから、昨日はちょっとだけ入れたんだよ(笑)」とまさかのアドバイス。果たして大嶋は、ディナーに予約しているというイタリアンの店でアルコールを入れるのだろうか……?