
MotoGP第4戦カタールGPの予選が行なわれ、ドゥカティのマルク・マルケスがポールポジションを獲得した。
初日のプラクティス結果から決まる予選Q1とQ2のグループ分けでは、怪我からの復帰戦に臨んでいるホルヘ・マルティン(アプリリア)も含めアプリリア勢が全メーカー中唯一Q2直接進出がゼロという状態。また、ドゥカティ勢が不在のQ1となった。
予選はスプリントや決勝とは異なりまだ太陽の上っている時間帯で実施され、気温33度・路面温度49度のコンディションでスタートした。
Q1で順次アタックが行なわれていくと、日本人ライダーの小椋藍(トラックハウス)が、1分51秒502をマークし暫定トップタイムとした。初日の自己ベストよりも、0.5秒近く速いタイムだった。
さらにマルティンが負傷による痛みがまだ残る中にもかかわらず、1分51秒655をマークし、2番手に。MotoGPチャンピオンの実力の片鱗をここで見せつけてきた。
Q1後半のアタックではアプリリアのマルコ・ベッツェッキが1分51秒553を刻み、マルティンを越えて2番手に食い込んだ。ただその後アレックス・リンス(ヤマハ)に0.041秒上回られてしまい、Q2進出圏内からは落ちてしまった。
ラストアタックでは暫定トップに立つ小椋もペースアップ。ここぞとばかりにプッシュすると、1分51秒104と大きく自己ベストを更新。2番手のリンスに0.4秒の大差をつけ、Q2にトップ通過となった。
マルティンは最終的に4番手タイムでQ1を敗退。とはいえ彼はろくにプレシーズンテストも参加できておらず、ほぼぶっつけ本番だということを考えると上出来な結果と言えるだろう。
続くQ2ではファーストアタックからさらにハイレベルな戦いが繰り広げられた。
まずマルク・マルケスが1分50秒877をマーク。これが暫定トップタイムだが、レコードタイム更新までコンマ1秒ほどまで迫る速さだった。
弟のアレックス・マルケス(グレシーニ)やフランコ・モルビデリ(VR46)らがこれに迫るタイムを記録したものの、0.2秒ほど届かなかった。
初日を好調に終え、ルサイル・インターナショナル・サーキットは好相性と語っていたフランチェスコ・バニャイヤ(ドゥカティ)だが、一度目のアタックはそこそこのタイムで早めにピットイン。トップから0.7秒差の9番手という状況で、Q2後半のアタックへ向かった。
バニャイヤは暫定トップタイム更新ペースで走っていたが、ターン4でまさかの転倒を喫してしまった。まだ残り時間は3分半ほどあったが、予選に復帰する事はできなかった。
その間にコース上ではファビオ・ディ・ジャンアントニオ(VR46)が暫定トップタイムまで0.052秒差に迫る2番手タイムをマークした。
ラスト1分、それまで鳴りを潜めていたファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)が1分50秒759をいきなり叩き出し、一気にトップタイムを更新。しかしその後ろから来たアレックス・マルケスがレコードタイムを更新する1分50秒600を記録し、暫定トップを奪った。
これでポールポジションは決まりかと思われたが、ラストアタックでマルク・マルケスが弟の記録した新レコードをさらに覆す1分50秒499という驚速タイムを記録し首位に。これ以上のタイム更新はなく、マルク・マルケスが4戦連続のポールポジションを獲得した。
2番手はアレックス・マルケス、3番手はクアルタラロだ。なおクアルタラロがフロントロウに並ぶのは約3年ぶりとなる。Q1を突破してきた小椋は、最終的に10番手を確保した。
Q2終盤に転倒したバニャイヤは、その後アタックに戻ることができないままセッションを終了。最終的に11番手タイムで予選を終えた。