【詳細レポート】角田裕毅、予選想定アタックまとめられず最下位。2日目もマクラーレンのスピードは健在か|F1バーレーンGP FP3

 バーレーン国際サーキットを舞台に開催されているF1第4戦バーレーンGP。2日目のフリー走行3回目ではマクラーレンのオスカー・ピアストリがセッション最速タイムをマークした。

 予選・決勝に向けて最後のフリー走行となるFP3。チームにとってはマシンの最終調整を行なう機会となったが、夜間の本番とは異なり現地15時30分から1時間のセッションであり、気温33度、路面温度44度とまだまだ暑いコンディションは続いた。

 FP3はデータ収集という点での重要度が低く、比較的静かな出だしに。セッションスタート時点では、多くのチームが走行に向けてマシンの準備を進めていたり、ドライバーがガレージ内でエンジニアと話し合ったりしていた。

 そんな中、ハース勢やフェラーリ勢は先に走行開始。残るドライバーもセッション20分経過を前に、徐々にコースへと姿を現した。過半数のドライバーが新品ソフトタイヤを使用し、レッドブルのマックス・フェルスタッペンがその流れに沿った一方、チームメイトの角田裕毅はハードタイヤで走り始めた。

 ここでマクラーレンのオスカー・ピアストリが1分33秒324で暫定トップに浮上。チームメイトのランド・ノリスが0.472秒差の2番手で続いた。

 セッションが折り返しを過ぎたところで、ザウバーのニコ・ヒュルケンベルグのマシンにマシントラブルが発生。アンチストールで走行を再開することはできず、コースサイドで止まらざるを得なかった。これにより一時的にバーチャル・セーフティーカー(VSC)が提示された。

 VSC解除後にはフェルスタッペンが1分33秒558をマークして2番手に浮上。マクラーレンの間に分け入り、ピットへと戻った。

 セッション後半には、フェラーリのシャルル・ルクレールのSF-25からは左リヤビューミラーが脱落したり、メルセデスのジョージ・ラッセルが鬼門ターン10でスピンを喫したりというシーンもあった。

 各車は残り15分を切る中で、新品ソフトタイヤを投入。気温30度、路面温度41度と少し下がる中で、予選想定プログラムを行なった。

 まずはフェルスタッペンが1分33秒027でトップタイムを更新したが、これをアルピーヌのピエール・ガスリーやレーシングブルズのアイザック・ハジャーらが上回っていった。

 ただ、マクラーレンは別次元。ピアストリが1分31秒646でトップに浮上。1回目のアタックでミスのあったノリスは、2回目のアタックで1分32秒314をマークして2番手に続いた。

 マクラーレン1-2のまま1時間のセッションは終了。3番手にルクレールがつけたが、首位ピアストリとの差は0.834秒と大きく水を開けられた。

 4番手にラッセル、5番手にそのチームメイトであるアンドレア・キミ・アントネッリとメルセデスのふたりが並んだ。6番手ガスリー以下、ハジャー、フェルスタッペン、ウイリアムズのカルロス・サインツJr.、フェラーリのルイス・ハミルトンというトップ10だった。

 レッドブルはFP3の時点でも苦しんでいる印象。角田はセッション終盤にソフトタイヤでタイム計測を行なったものの、コースオフがありタイムを更新できず、早々にピットに戻った。最後はユーズドのハードタイヤに戻してセッションを走りきったため、自己ベストタイムはハードタイヤで記録した1分34秒965となり、最下位20番手に沈んだ。コンディションの異なる予選では歯車を噛み合わせることができるのか、注目が集まる。