男性のダメなところばかりが目について恋愛できない女性の心理に潜む以外すぎる原因…男性への「ダメ出し」から解放してくれる第一歩とは

男性のダメなところばかりが目について恋愛ができない――魅力を感じられない人を無理に好きになる必要はないけれど、実はそんなネガティブな感情には意外な原因があることも……。

 

心理カウンセラー・森川陽介氏の著書『誰かを思いっきり好きになってみたい』から抜粋・再構成し、異性についネガティブ感情を抱いてしまう人の心理を解説する。

男性のダメなところばかり目についてしまうのはなぜ?

「素敵な恋をしたいとは思っているのですが、出会う男の人のダメなところばかりが目について、心の中でどこかバカにしてしまう自分がいます。どうすればいいですか?」

素敵な彼がほしいとは思っているけれど、出会う男性たちには魅力を感じられず、心の中で厳しい評価を下してしまう。

そのようなネガティブな感情を強く感じている状態では、恋する気持ちを感じることはむずかしくなり、ようやく素敵な人に出会えたと思っても、ふとした瞬間に恋心が一気に冷めてしまうという経験を繰り返すこともあるかもしれません。

自分とは合わないと感じる男性に、無理に恋心を感じる必要はもちろんありません。

しかし、もし自分の中に湧き上がってくる男性に対するネガティブな感情が、恋を始める障害となっているのかもしれないと感じる場合には、そんな感情の下に別の感情が眠っている可能性を考えてみましょう。

一般的に、女性が男性に対して厳しい視線を向けてしまうという場合、その厳しさは自分に対しても同じように向けられていることが多くあります。

自分に対しても辛辣な言葉を投げつけていると気づいた場合は、すでにお伝えしたように、自分にやさしく寄り添うことができるようになると、自然と男性に対する厳しい視線も緩めていくことができる可能性があります。

また、自分の心に寄り添い原因を探っていくと、まったく別の思いもよらない原因にたどりつくことがあります。

たとえば、夫に対して日常的に文句を言ったり、否定的な発言をしたりする母親の様子を見て育った場合、いつの間にか母親の考え方や態度、言葉遣いなどをコピーしてしまうことがあります。

コピーしてしまう理由は、単純に多くの時間、その環境に身を置いているからそれが自然なこととして学習してしまったと言うこともできますが、心理学的にはもう少し別の見方をすることもできます。

その一つは、「母親の味方になってあげたかったから」という理由です。

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母親が父親を否定する言動を繰り返すと……

幼少期の子どもは、母親が父親に対して文句を言う、否定する言動を繰り返すと、「どうしてお母さんはお父さんを悪く言うんだろう?」と疑問を感じることがあります。

もしかすると、一生懸命に両親の仲を取り持とうとすることもあるかもしれません。

必死の思いの中で、子どもが母親と同じような言動をとるようなことがあります。

それは、無意識的な行動で、母親に共感して寄り添ってあげたいという気持ちかもしれませんし、母親と同じ言動を取ることで母親が感じている感情を理解しようとしているからなのかもしれません。

お母さんの味方になってあげたい。

お母さんの気持ちを理解したい。

そんな純粋な思いが隠れていることがあるのです。

そのようにして始まった父親へ文句を言う習慣が、やがて大人になっても出会う男性に同じように現れてしまうことがあります。

つまり、男性に対して心の中でダメ出しばかりしてしまうのは、ダメ出しをしたいわけではなくて、母親の味方になってあげたかったからという事実に気づくことができます。

このことは、一度聞いただけでは、すぐには理解できないような理屈かもしれません。

しかし、大好きな母親の味方になってあげたくて、母親と同じことをするようになった子どもが、大人になってその習慣に苦しんでいるのだとしたら、「父親の文句を言う母親」と、「出会う男性に魅力を感じられない自分」の2つのまったく異なるように見える現象が、じつはどこかでつながっている可能性があります。

また、出会う男性たちに魅力を感じられず、心の中でバカにしてしまうと、そんな自分に対して自己嫌悪の念を感じることもあります。

どうして自分はこんなにも辛辣になってしまうのだろうか?

自分はひどい人間なのではないだろうか?

心の中で男性にネガティブな言葉を投げつける一方で、自分自身をも責めてしまうことがあるのです。