【NOAH】王者OZAWA初黒星! KENTAが大荒れノーDQ戦制して「文句なし」両国GHC挑戦へ

『STAR NAVIGATION 2025』後楽園ホール(2025年4月14日)
ノーDQマッチ ○KENTA&拳王vs遠藤哲哉&OZAWA×

 5・3両国大会のGHC戦に向けて、王者OZAWAと挑戦者KENTAが後楽園ホール全体を使った大荒れノーDQ戦を展開。ラダー落下のテーブルクラッシュ、そしてgo 2 sleepでKENTAがOZAWAを破り、王座戴冠以降無敗だった”王者OZAWA”に初めて黒星をつけて「文句なし」の両国挑戦を叫んだ。

 GHCヘビー挑戦を表明したKENTAに、王者OZAWAが「その前に終わらせてやる、過去お前が大怪我した形式で」と提案して決まった一戦。前哨戦ではラダーやゴミ箱を投入したハードコア合戦や、唾液水と握りっ屁のおちょくり合戦、屋外大乱闘や2階ダイブ…とあらゆる局面で火花を散らしてきた。XのポストをめぐってはOZAWAが母・ヨシミさんとのやり取りを公開したことで、嘘か真かOZAWAが「一族を呼ぶ」、KENTAが「両親をボコボコにする」と妙な応酬にも発展?していた。

 KENTAはかつて大怪我を負った新日本でのノーDQマッチ(2022年1月5日東京ドーム、対棚橋弘至)と同じコスチュームで登場。ゴングが鳴ると、いきなりOZAWAと場外乱闘になだれ込む。後楽園ホールの入り口付近まで移動すると、南側スタンド席付近でも大乱闘を展開。一方、遠藤は拳王とやり合い、北側ひな壇席の最後尾で新崎人生ばりの拝み渡りまで披露してみせた。場内は大混乱に陥る。

 竹刀やパイプイス、ゴミバケツが飛び交う大荒れの攻防が続くが、T2000Xのオオワダサンが介入してパイプイスで拳王を殴りつけると、すかさず遠藤が場外の鉄柵に手錠とヒモを使って拳王を拘束。KENTAを長時間孤立させた。しかし、KENTAたちのセコンドについていた憂流迦が拳王を救出すると、流れは逆転。拳王は見事なラダーさばきを披露し、ラダーを挟み込んでの足4の字固めで遠藤を絞め上げる。

 そして、大量のイスを倒れる遠藤の上に重ねると、PFSを投下するが、避けられて痛恨の自爆。OZAWAのムーンサルト、KENTAのダイビングフットスタンプ、遠藤のスワンダイブ式ファイヤーバードスプラッシュが次々と自爆に終わり、イスに激突して4選手が大の字に。

 奮起したKENTAはイス攻撃で相手方を容赦なく殴り倒したものの、介入したヨシ・タツの金的攻撃を食らうと急ブレーキ。息を吹き返したOZAWAは、KENTAの脳天にゴミバケツを叩きつけると、イス山へのビッグベンエッジも強行した。それでも沈まないとみるや、巨大ラダーを投入。その前にテーブルを設置すると、そこにKENTAを寝かせ、ラダーからのダイブを狙う。

 だが、拳王が急行して足止めすると、息を吹き返したKENTAもラダーへ。頂上でOZAWAに頭突きをぶち込むと、拳王から受け取ったパイプイスを脳天に叩き込んだ。直撃を受けたOZAWAは力なくテーブルの上に落下。テーブルが真っ二つになるほどの大ダメージを負う。すかさず拳王がイスごと正拳突きで殴りつけて遠藤を分断。KENTAはgo 2 sleepでダメ押しして、3カウントを奪った。

 戴冠以降無敗だった“王者OZAWA”に初めて黒星をつけてみせたKENTAは「これで文句無しで5月3日、タイトルマッチになるだろ!?」と叫んで場内も歓声で後押し。「OZAWAの母ちゃん! ヨシミ! ヨシミ悪く思うなよ、自分の息子が選んだ道だ。そして5月3日、もう一回悪夢をみることになる」とOZAWAママにもメッセージを送った。

 傍らの拳王も「1月にチャンピオンになってから、まだ1回も負けてなかったOZAWAをKENTAが倒したぞ! これで5・3両国、どっちが勝つかテメーらクソヤローどもも分かるよな? GHCタッグ(モリス&ダガvs拳王&憂流迦)勝つのもどっちか分かるよな? 両国楽しみにしといてくれ!」と、KENTA&拳王&憂流迦新勢力での二冠奪取を宣言すると、あす(15日)に迫った拳王チャンネル3周年興行・後楽園大会に向けても「おかげさまでチケットは売り切れだ。ありがとう。ただ、拳王チャンネルでも無料生配信するんで、ここにいる全員、プロレスを思う存分楽しんでくれ」と改めてPRした。

 再びマイクを握ったKENTAも「拳王、正直心配だったんだよ…お前の気持ちが明日に向いてるんじゃないか?って」とやって場内をどっと笑わせたうえで「でも違ったよ。今日は今日で一生懸命俺を助けてくれた。憂流迦もありがとう」と感謝。最後は「今日こんなにたくさん集まってくれて本当にありがとう。みんなの声援のおかげで勝てたと思ってるし、この勢いのまま俺たち3人全員勝って最高の両国にしたいと思います」と誓いを立てると、「結局最後に俺がなんて言いたいかっていうと…ヨシミも含めて全員気をつけて帰れよってこと!」とKENTA節で締めくくった。OZAWAを破ったばかりか、過去の悪夢払拭にも成功した形。両国ビッグマッチでの約12年ぶりGHCヘビー戴冠へ、KENTAが春の後楽園で大いに弾みをつけた。

【KENTAの話】「誰だ? 今の。どのカメラ? これ? メッチャいるじゃん、今日人。メッチャいるよ、今日。見たか? おい。OZAWA、これで文句ねえだろ? ゴチャゴチャゴチャゴチャ言って。これでタイトルマッチ、気持ちよくやらせてもらうよ。なあ。あとな、お前が前、ノーDQで怪我した時どうのこうの言って、その時のコスチュームがこれだったの。ずっと持ってたけど、いつかこのコスチュームとも決着つけたいとずっと思ってて。今日こうやって決着つけれて、またいい意味で、また次着る時が来れば着れるし。その部分だけはお前に感謝してるよ。ノーDQやらせてもらって、またこのコスチューム着る機会をもらって。それだけ。それのみ。あとはもう腹立ってしょうがないから。親来てたんだろ? ヨシミ来てたんだろ? どこで見てたのか知らんけど。ヨシミ、ヨシミ、ヨシミ…ふざけんなよ。どういうしつけしてんだよ? これでもう待ったなし。5月3日、両国。とことんやってやるよ。結構効いたわ。結局、何が言いたいかっていうと、これで終わりじゃねえぞって。5月3日、最後にお前の息の根、最後トドメ刺してやるよ」

【拳王の話】「TEAM 2000X、おい。お前らの勢いも今日までだ。お前らの勢いも1クールで終わりだよ。これからはな、ケンケンタッグウル(仮)がNOAH、舵を取っていくからな。そして俺が今、何が一番言いたいかっていうと、もちろん明日、拳王チャンネル3周年大感謝祭。皆様のご来場、誠にお待ちしております。そして、ご視聴、誠にお待ちしております。って今日、こんなの拾っちゃったな(とキーホールダーを手に)。そういえば明日、Xを当てるゲームがあったな。当たった人にこれをプレゼントしよう。いいなあ、ホント、プロレスって。物語になってホント楽しいよな。明日、皆様ご来場、そして拳王チャンネル生配信ご視聴、心からお願い申し上げます(と直立不動から一礼) 拳王チャンネル、ジャンケンポイ」

【試合後のOZAWA、ヨシ・タツ】

▼OZAWA「痛い! 痛い!! ああ、いてえ。そういえば昔、母ちゃん、ママが痛いときに『痛いの痛いの飛んでけ!』ってやってくれたなあ。おい! そんなんで治るわけねえだろ。いてえよ。ぜったいいてえ! KENTAがずっとママいじりしてくるから今日負けたんだろ。ふざけんなよ。じゃあいいよ、もう。5月何日かわかんないけど、やってやる。両国、タイトルかけてやってやるよ」

▼ヨシ・タツ「5月3日、両国国技館、俺たちの神が降臨する」

▼OZAWA「ゴッド。ゴッド、ゴッド、ゴッド…ミリオンゴッドを打ちたい」