
3月15日よりJR東日本の中央線快速・青梅線のグリーン車サービスがスタートして約1カ月が経った。疲労困憊で帰宅するサラリーマンの他、荷物の多い時や、ゆったりと座って移動したい時などに利用する人も多いようだ。
そんな中、グリーン料金を支払っているにもかかわらず、他の乗客から「あなた不正乗車ですよね、降りてください」と言われ、トラブルに発展するケースが増えているという。
新幹線とは異なり、中央線や湘南新宿ライン、上野東京ラインなどの在来線のグリーン車は、全席が自由席。席が空席かどうかは、席の真上、荷物棚の下部にあるLEDランプの色によって判断することになる。
グリーン券を購入したSuicaなどのICカードやモバイルSuicaをLEDランプ付近にタッチすると、ランプが赤色(空席)から青色(着席)に変わり、グリーン料金を支払ったことがわかる仕組みだ。そのため、赤ランプの席に座っている人に向かって「不正利用」を指摘する乗客が相次いでいるというのである。
「ただ、こうした不正利用の指摘は間違いであるケースがあります。グリーン料金は必ずしもICカードでの支払いだけではなく、磁気券や車内でアテンダントから購入するケースもあるのです。どちらもアテンダントが確認しない限りランプの色は変わらないので、赤ランプだからといって不正乗車と考えるのは早計です。そもそも『改札』は鉄道係員しかできない行為。もし、一般客から『不正乗車してますよね』などと声をかけられたら、名札や社員証の提示を求めましょう」(鉄道ライター)
アテンダントが巡回して確認すればいいだけとはいえ、トラブルが急増していることもあり、JRは何らかの対策を施す必要に迫られていると言えそうだ。
(ケン高田)