最近では放送される作品数の多さから、ときに事前情報で視聴を決める「0話切り」の手法も選ばれます。しかし、実際に内容を見ないと面白さが伝わりにくい作品もあり、春アニメのなかでも第1話が放送されて話題になった作品がありました。
TVアニメ『LAZARUS ラザロ』ビジュアル (C)2024 The Cartoon Network, Inc. All Rights Reserved
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事前情報だけでは分からなかった面白さ
2025年春アニメの放送が始まりましたが、80本近い作品が放送されているため、情報をくみ取り切れていない作品もあるのではないでしょうか?
その結果、『謎解きはディナーのあとで』や『ウィッチウォッチ』といった有名作品の影に隠れてしまった作品もあります。しかし、そういった作品のなかに第1話から「想像以上に良かった」と、世間を騒がせた作品もありました。
例えば、『勘違いの工房主~英雄パーティの元雑用係が、実は戦闘以外がSSSランクだったというよくある話~』(原作:時野洋輔)は、長いタイトルで選り好みする視聴者もいたようです。物語の冒頭は、戦闘の苦手な主人公「クルト・ロックハンス(CV:小松未可子)」が所属していたパーティから追放され、途方に暮れて訪れた先で才能を開花させます。
1話では、クルトが無自覚なまま秘めた実力を発揮し、元王家直属の冒険者「ユーリシア(CV:瀬戸麻沙美)」が才能の悪用を防ぐため、クルトを担当する職業斡旋所の受付嬢「キルシェル(CV:白砂沙帆)」と手を組むのです。そのなかで謙虚なクルトと、彼に振り回されるユーリシアのコミカルなやりとりが繰り広げられます。息抜きにちょうどいい作風が好評で、多くの視聴者から人気を得ていました。
『勘違いの工房主』は毎週日曜日22時よりTOKYO MXほかにて放送中です。また1週間先行のdアニメストア、ABEMAなどで順次配信されています。
また『ロックは淑女の嗜みでして』(原作:福田宏)も、タイトルから物語の想像がつきにくく、視聴を後回しにしてしまった人もいるのではないでしょうか?
主人公「鈴ノ宮りりさ(CV:関根明良)」は親の再婚で不動産王の娘になったものの庶民の生まれであり、クラシックよりもロックを愛する性格でした。1話では、りりさとロック気質を隠しているお嬢様「黒鉄音羽(CV:島袋美由利)」が出会い、ギターのりりさとドラムの音羽が初めて共同で演奏します。ロックを通して自分の主義主張を貫く姿が描かれ、第1話を見た視聴者からは「思った何倍も強火ロックで感激」といった声があがっています。
『ロックは淑女の嗜みでして』はTBS系列28局にて毎週木曜日23時56分より放送中で、dアニメストア、Amazon Prime Videoなどで順次配信されています。
ほかに『カウボーイビバップ』の監督として知られる、渡辺信一郎監督の『LAZARUS ラザロ』はオリジナルアニメのため、放送前では判断材料が少ない作品でした。舞台は「スキナー博士(CV:山寺宏一)」が製作した人類を苦痛から解放する奇跡の薬「ハプナ」が流行した近未来で、博士の口から「薬を服用してから3年後に命を失う」と明かされて世間は騒然となります。助かるためには、30日後までに特効薬を持つ博士の身柄を確保するしかない状況でした。
1話では、博士を確保するためのエージェントチーム「ラザロ」のメンバーに選ばれた脱獄常習犯「アクセル(CV:宮野真守)」が隙をついて囚われていた刑務所を脱獄し、追っ手から逃走します。特に、脱獄する際の、アクセルの重力をもろともしないような華麗な動きに「想像以上だった」とハマる視聴者が増えています。
『LAZARUS ラザロ』はテレビ東京ほか7局にて毎週日曜日23時45分より放送中で、U-NEXT、DMM TVなどで順次配信されています。